出版社内容情報
曹操は再び張繍討伐の兵を出し、にがい思い出のある南陽へ向かった。
酷暑の中を、山を越えれば梅林があると言って兵士たちを励ましつつ宛城へ迫ったが、張繍のもとには軍師の賈詡がいた。
賈詡は曹操の作戦の裏をかいて曹操軍を敗走させる。
許昌へ戻った曹操は、ひとまず袁紹と和を結び、徐州の呂布を攻めることにした。
しかし曹操の放った密偵が捕らえられ、呂布は玄徳と曹操のたくらみを知ってしまった。呂布軍は小沛へ押し寄せる。
目次:
謀略戦/発覚/小沛落城/泰山の戦い/陳父子の暗躍/秋風/呂布の迷い/政略縁談/禁酒令/呂布の最期
〔付録〕
三国志関連地図
曹操の呂布平定コース
「華麗なる呂布の最期」 藤水名子(小説家)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どぶねずみ
42
やはり人徳で先々の運命が決まると言っても過言ではないと思う。人柄の良い玄徳、裏切り者のレッテルを張られてしまった呂布。呂布の将来はないとみたら、案の定首をとられてしまった。その一方、玄徳は逃避中にも庶民から食糧を恵んでもらえるような人物なんて、なかなかいないだろう。偽撃転殺の計、虚誘えん殺の計、掎角の計。いずれも難しい。2019/10/17
黒猫
21
呂布を満喫した。さようなら呂布。ありがとう呂布。横山光輝先生の呂布の描き方は秀逸だと思っています。小学生の時に読んだ呂布への思いと、今大人になって読む呂布と変わらない。カッコいい。呂布は裏切りを重ね、最後には愛馬の赤兎馬、方天画戟、部下、民心、全てを失い三国志の表舞台から退場する。裏切りを重ね、裏切られて死ぬが呂布は自分のしたいように生きている。羨ましい。呂布は智謀もなく、直情径行な男だと思うが、彼は一騎討ちでは関羽、張飛、典韋、許褚などにも勝ち続けた。それだけで十分だ。呂布こそ三国志最強の男なのだから。2019/10/02
フジコ
19
何度も人を裏切ってきた呂布。最期は部下にあっけなく裏切られ、情けない末路だった。2014/07/12
0607xxx
15
「呂布の末路」とあるように、ほぼ呂布がメインの七巻。陳親子の暗躍から始まり、最後は家来の裏切りによって迎えた呂布のあっけない最期。裏切りに始まり、裏切りによって終わった呂布を見ていると因果応報という言葉を思い出した。2018/04/01
ミホ
14
ここで呂布が最期を遂げる。まだまだ先は長い。2015/05/22