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内容説明
風雨が強く叩きつける夜、半ばキマイラと化した大鳳吼は、新宿の高層ビルをよじ登り、久鬼と運命的な再会を果たした。苦しみをくぐり抜けた者と未だそのただ中にある者とは割れた窓ガラス越しに見つめ合い、それぞれの裡に秘めた熱い想いが夜の闇に流れ出て火花を散らした。そして同じ夜、同じ宿命を背負って嵐の中をさまようもう一人の男がいた。ついに日本上陸を果たした巫炎である。巫炎は渋谷の街で大鳳の消息を尋ね歩いていた。嵐の一夜が明けて、様々な初めての出会いが新たな展開を生み出そうとしていた。上野で典善と巫炎が闘い、小田原で雲斎と玄造が互いの肚を探り合い、そして円空山では、岩さんと涼子が秋の風の中に向かい合っていた。夢枕獏、渾身のシリーズ《キマイラ・吼》第7弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tanaka9999
8
1986(昭和61)年発行、朝日ソノラマのソノラマ文庫。どうも話の捉えどころがどんどんなくなっていく感じ。キマイラとは何か、主人公もわかってなくて(おそらく登場人物は誰もわかっていない)。キマイラの主人公が敵と戦っていく話かと思ったがそうでないし。結局、だれもかも目的がいまいちわからないのがどうも。2023/01/07
秋乃みかく
5
★★★★☆ 再読。ついに久鬼と大鳳が再会。変形した大鳳の姿を由魅に見せまいと、珍しく感情をあらわにして大鳳を庇う久鬼に胸がキュンとしました。2011/07/31
ちゃこ
4
キマイラシリーズ7作目。 巫炎、日本上陸。円空山・雲斎を訪ねる宇名月典善、斑孟とも再会。典善と巫炎、初めて対面。円空山にて岩さんと涼子の出会い。雲斎・九十九・巫炎、九鬼玄造の屋敷を訪れる。九十九と菊地。よっちゃんと岩さん。大鳳と九鬼麗一・亜室健之・由魅対面。夜叉となる龍王院弘。 面白くなってきました。巫炎と「ソーマ」がキマイラの鍵を握っているのかな?2013/09/07
マスオ
3
再読。岩村と脇田涼子の出会いの場面がいいね。2015/04/11
fre634
3
今までの6巻は何だったんですかってくらい面白くなった7巻。貘センセーの本領である「面白いキャラ同士が出会ったら何が起こるにせよ必ず面白い方向に転がる、が、完結とはどんどん違う方向に進んで行ってしまう」が凄く出てた巻だと思います。完結までの細かい伏線とかペース配分を考えずにその巻その巻で最高に面白い話を見せてくれる方が個人的には嬉しいので、この流れは超アリ。2012/02/27