少年チャンピオンコミックス エコエコアザラク 〈１９〉

古賀新一

秋田書店（1979/07発売）

• サイズ コミック判
• 商品コード 9784253033794
• Cコード C9979

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[夜間飛行]

わが読書を導いてくれたエコエコアザラクもついに最終巻を迎えた。「鏡よ鏡」では中年男の虚栄心を、「また工事中です」では現場へ戻る犯罪者心理を、そしてシリーズ屈指の名作「チャボの墓」ではミサの優しさを丁寧に描いている。黒魔術という難しいテーマに少女の成長を重ね合わせた本シリーズは、全巻読まないと真価がわからないかも知れない。作者の思い入れが強すぎて、時にミサはコントロールを失い暴走したけれど、魔女としてまた一人の女性として大きく育っていった。ミサと過ごした時間を私も忘れまい。今は古賀さんのご冥福をお祈りする。

2018/04/29

[サイバーパンツ]

1-19。序盤の黒魔術を隠す黒井ミサ(知られたら善良な人間であろうと殺す)は不気味な印象だが、クラスメイトと一緒になって教師をとっちめたり、占い師を始めたりと、段々とオープンになるにつれて、作者も乗ってきたのか、茶目っ気が出て可愛くなってくる。所々シュールだが、逆にコメディ編の無理矢理盛り上げようとする感じは怖い。〇〇しちゃダメではなく、黒魔術で欲望のまま動けば、不幸になる、報復されるという形で道徳を考えさせるのは、笑ゥせぇるすまんや地獄少女にも通じる、ホラーや怪談の得意とするところ。

2018/11/07

[直人]

最終巻。 19巻も出ていた割に『週刊少年チャンピオン』連載だっただけに期間としては４年だったようだ。 『私の肌に呪いの顔が』とかがかなり長い期間をかけて３巻で完結したのに較べると，この19冊というのはすごい量だと思う。 もっとも一話完結だっただけに，古賀先生も続けられたところはあるんだろうがな。 改めて古賀先生のご冥福をお祈りいたします。

2021/01/26