徳間デュアル文庫<br> さすらいエマノン

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徳間デュアル文庫
さすらいエマノン

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  • サイズ 文庫判/ページ数 261p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784199050374
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

ながい髪に、印象的な瞳とそばかす。ジーンズをはき、E・Nとイニシャルを縫いこれまたナップザックをかかえた少女。彼女の名前はエマノン―四十億年分の記憶とともに生き続ける存在。彼女の身体の中には、『地球』とおなじだけの喜びや悲しみが積み重なっていた。人類の祖先をすくった意思を描く「さすらいビヒモス」や、化学兵器汚染地区での物語「まじろぎクリィチャー」などの五篇を収録。前作「おもいでエマノン」同様、鶴田謙二のイラストでおくるシリーズ第二弾。待望の初文庫化。

著者等紹介

梶尾真治[カジオシンジ]
1947年12月24日生まれ。福岡大学経済学部卒業。1971年「SFマガジン」誌上にて、「美亜に贈る真珠」でデビュー。1979年「地球はプレイン・ヨーグルト」、1992年「恐竜ラウレンティスの幻視」で星雲賞短篇部門受賞。1991年「サラマンダー殲滅」で第12回日本SF大賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雪守

10
生命が生まれてからのすべての記憶を持つエマノンを描いた第二作。人間が起こしてしまった環境問題とその生命を題材としたSFの設定が悲哀とまだ何とかなるのはという希望を残してくれます。お気に入りの短編は枯葉剤によって死の土地となった場所に現れる謎の亡霊を描いた「まじろぎクリーチャー」。膨大な記憶によって世間との繋がりが薄くなってしまうエマノンだからこそ約束を大切にし、そこに何があろうと見届ける姿が印象的。次巻も読みたいけれど、手に入るかな。2011/03/27

眠る山猫屋

5
再読。鶴田謙二さんの表紙も素敵なエマノンシリーズ第二段。目の粗いセーターにジーンズ、両切りの煙草。そんなエマノンは生命誕生以来の記憶を受け継いでいる。今回印象的だったのは…『まじろぎクリーチャー』かな。新型枯れ葉剤の漏洩の影響で死の土地と化した町に、再会の約束を果たしに来たエマノン。震災の後だけに、何かが伝わってくるような…今回はどの話にも、未知の存在が絡んでくる辺り、ちょっと変化してきたかな。2011/08/14

izuru youichi

4
地球生命誕生からの記憶を引き継ぎながら生き続ける『エマノン』を主人公とする、5編を収録した短編集。 人類の手によって引き起こされた環境破壊が原因で起こる出来事にエマノンが関わっていくという内容。保管されていた化学兵器が天災によってまき散らされ、人が立ち入れない汚染地区が出来てしまった「まじろぎクリィー チャー」が印象的。2012/06/30

3
久しぶりに再読。エマノンのテーマってエマノンの記憶もそうだけど、この頃のはなんか人類の愚かさ、それでも人間は変えていけるっていう希望を描いているようでもあるなあって思ったりした。いくたびザナハラードで梶尾さん本人が出てくるのは笑ったけどねw2013/12/08

きびゅ

3
再読。エマノンシリーズを再読しています。正直、私には読むのにすごく時間がかかり、自分に合っているのかわからないのですが、でもやめることも出来ない不思議な話です。全編に渡ってカジシンの昭和SFと品の良さで溢れています。いくたびザナハラードの時代から20年。あの頃救いようのなかった人類は少しはマシになったのだろうか。2013/10/26

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