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徳間文庫
熱球

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  • サイズ 文庫判/ページ数 342p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784198921682
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

20年前、町中が甲子園の夢に燃えていた。夢が壊れたとき捨てたはずの故郷に戻った悲運のエースは38歳、目下失業中。父と、小学5年の娘と3人の同居生活がはじまった。留学中の妻はメール家族。とまどう日々で見つけたあふれる思いとは。

著者等紹介

重松清[シゲマツキヨシ]
1963年岡山県生まれ。99年『ナイフ』が第14回坪田譲治文学賞、『エイジ』で第12回山本周五郎賞を受賞。2000年、『ビタミンF』が第124回直木賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

納間田 圭

124
彼が描く…野球の話は多いが、これは異色。甲子園出場経験のない…ある地方高校野球部の話。お題目だけの悲願は…甲子園出場。応援席の横断幕に「熱球」の大文字。練習用のボール⚾️全球に「熱球」って黒マジックペン。そんな高校だが…一度だけ県予選の決勝戦まで…幸運と偶然で勝ち進んだことがある。盛り上がる学校やOB会…そして地元市民。その時のエースが主人公。彼は…その決勝戦で投げることはなかった。本題は…それから20年後。38歳になったエースだった彼が…一人娘を連れて帰ってきた。忘れようとしていた…あの時に向き合う展開2021/11/23

ミカママ

52
重松さんお得意の、そして私の大好きな「故郷の両親を想う」編。タイトルから感じた印象とはまったく違った内容でした。ラスト近く、主人公妻からの主人公へ向けてのメールが泣かせます。「ひとは帰ってくるとやさしくなる。やさしくなるためにはいったん出ていくことが必要」まさにその通り!って、20代の頃には日本から出たくて出たくて飛び出したくせに、今になって故郷が恋しくて毎日泣いている私には、めちゃくちゃ重たいフレーズでした。そうです、重松さん、まさにその通りです(泣)2014/07/25

jima

24
帰郷小説、スポーツ小説。うへーっ、凄い負け方。心に突き刺さる、こんな負け方があるのか。ザワ爺への神野監督の弔辞が良かった。「負けることが高校野球なのです。・・・大人になっても負けることばかりです。そんなとき、ザワ爺声が聞こえてきます『ようがんばった、ようがんばった』と・・・」「ひとりぼっちと一人暮らしは違うんだよ」「誰かのためにっていうのは誰かのせいでと根っこは同じ」も心に残る。2016/06/11

007

16
ほろ苦いお話。ふるさと、って面倒で閉鎖的でうんざりするようなとこがあるけど、帰ってくるとホッとするとこだよな〜、としみじみ思いました。2014/11/20

ぽかちゅう48

15
第100回高校野球決勝戦前夜に間に合いました。野球&ヒューマン小説。泣きました!娘の美奈子の鋭さ故の危うさ、田舎の父親との和解や元野球部の恩師との別れ、それぞれの仲間が泥臭く先に進もうとする姿が良かった!仲間が恩師へ読む弔辞にはもう…ボロ泣きでした。娘の同級生、甲太に野球を教えて最後に勝負する場面と結果は自分に決着をつける意味があったのかも。主人公は38歳の設定。同年代の人(特に男性)にはお薦めしたい一冊です。堪らなく最高でした!2018/08/21

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