内容説明
タバコ屋の榎木康之が神人に選ばれた。神人とは愛知県生稲市の布施宮諸肌祭りを彩る厄落としの神で、地元より毎年一人だけ選出される。だが、彼には神人にならねばならない事情があった。旧友の元婚約者は地元の有力者と結婚し、一女をもうけたが、この娘の奇怪な行動が榎木を厄落としどころか、厄難へ追い込んでいたのだ!予期しなかった驚天動地の結末。推理エンタテインメントの傑作。
著者等紹介
松岡圭祐[マツオカケイスケ]
1968年12月3日、愛知県稲沢市出身。『催眠』を筆頭に大薮春彦賞候補作『千里眼』などがある
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感想・レビュー
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読み人知らず
8
名古屋弁がうざい。土地の人なら楽しく読めるかもしれないなあ2017/11/14
sakadonohito
7
単行本「煙」の改題だそうで。煙の方が情景描写的で伏魔殿だと内容言及的。なかなか良い物語を読ませてもらいました。主人公の榎木は潰れそうなタバコ屋の世捨人みたいな中年。侘しさ切なさを醸し出す雰囲気に身につまされつつ読みました。2021/08/21
masatoshi
5
☆3.52020/06/10
みみ
3
学生時代の友人であり、自分を探しにきた美女の父でもある男が目指していた神人になっ(てしまっ)た主人公。 世間から隔絶され、自らもまたその人生を見放し、諦めてしまった主人公が生まれた町で大きなしがらみに巻き込まれていく。 個人的には何もかも無くしてしまいそうになった最後に、それでも得るものがあった所に救いを感じた。 松岡さんの作品は本当にその作品のテーマについて深く掘り下げられている気がする。それは作家としてある程度当たり前のことなのだろうが、掘り下げ方が他の作家よりも詳しく綿密なように思う。2017/09/06
yamatenodolphine
3
http://84225797.at.webry.info/200709/article_39.html