内容説明
北京に入った袁承志は、父の仇を討つべく満州族・ホンタイジと崇禎皇帝の内裏に忍び込むが、それぞれの宮中の陰謀に巻き込まれ、意外な事実に直面する。彼の行く手を阻む五毒教の美女教祖・何鉄手。毒を操る魔道集団と金蛇郎君の秘められた過去とは?そして袁承志と薄幸の美少女・夏青青の恋の行方は?折りしも反乱軍を統一した李自成は北京に入城しようとしていた。明朝崩壊前夜の大活劇、堂々完結。
著者等紹介
金庸[キンヨウ]
1924年、浙江省海寧県生まれ。1955年「書剣恩仇録」を発表。圧倒的支持を得、全十二部の長篇武侠小説を創作。中国、香港、台湾を始め中華世界に十二億人の読者を持つ超人気作家
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感想・レビュー
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ゆめじ
10
金蛇郎君の因縁再び!(三度?)本筋とは関係が無さそうな五毒教戦だが、滅法面白い。特に何鉄手のキャラがビジュアルから性格と何から何まで濃い。伏線がしっかりと回収され、今までの因縁が収束していくクライマックスにもカタルシスがあった。2020/07/16
Kyo's
3
金庸が10/30に亡くなられたので、偲んで書かれた順に全作読み返してみようと思った。「書剣恩仇録」が手元にないので「碧血剣」から。やっぱり面白い。様々な盛り上がりがあって決着が着くまでの展開のジェットコースターがやはり楽しい。夜更かし本すぎる。難点を言うと、本作は主人公が完璧超人すぎたなぁ。武芸は無敵、義に厚く、情もあり、しかも人格者と非の打ちどころが無さすぎる。ヒロインの根性が悪いのでなおさら際立つ。女性キャラで言ったら、クセの強い何鉄手の方が魅力的だった。金庸全作、Kindle化してくれないかなぁ。。2018/11/17
リッパー
3
五毒教の何教主たんがちょう魅力的な一冊。無情感漂う終盤の展開が読んでてちょっとせつない。2010/01/31
■■■(伏せ字)
2
初金庸。70年近く昔の作品がすでにラノベとして完成されていることにビビるw この巻はラブコメ要素・萌え要素ガチ盛りで、生半な現代ラノベよりサービス精神豊富まであるw 巻頭の登場人物紹介でオチは察してしまった(世界史で李自成の末路も知ってるしな)が、最後は唐突とも言えるサックリ具合で驚いた。何たそが『鹿鼎記』にも登場するとのことだからそちらも読んでみよう。このシリーズは表紙絵がかっこいい。サンファンの世界観を感じるw2022/03/19
可兒
2
縁と業の結末。死人の多いラストが印象深い。本筋とは関係ないが、一巻表紙の白骨が三巻で人間になっているあたりが上手いと思った2009/08/21