徳間文庫<br> 日輪の遺産

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徳間文庫
日輪の遺産

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  • サイズ 文庫判/ページ数 518p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784198912871
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

終戦直前、帝国陸軍がマッカーサーから奪った時価二百兆円に上る財宝が極秘裏に隠匿された。それは、日本が敗戦から立ちあがるための資金となるはずだった。そして五十年後、一人の老人が遺した手帳がその真相を明らかにしようとしていた―。終戦時の勤労動員の女生徒たち、密命を帯びた軍人など、財宝に関わり、それを守るために生き、死んでいった人々の姿を描いた力作。心地よい感動があなたを包む。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

69
約20年ぶりに手にとった浅田次郎の一冊。日本の敗戦間際に運び出された時価200兆円の財宝をめぐる歴史ミステリー。『蒼穹の昴』を読んだときのような感動はない。国を守るため軍に徴用された少女たちはなぜ死ななければならなかったのか、財宝はその後どうなったのか、日出づる国に理想を追い求めて創り上げた感じがしないでもない。2020/06/07

とも

44
★★★★✩浅田得意の戦中~終戦時を時代背景に、ミステリー色も漂わせながら読者を楽しませながら進んでいくストーリーテイルは絶品。特異な状況や壮大な噂をテーマにすることで事よくある作家ではあるが、物語に引き込む筆致と登場する人物を生きたものに鮮やかに活かす術は群を抜いている。当作品も、国家の財宝(日輪の遺産)を巡りそれにまつわる人々を寂しくも悲惨も希望ある内容で書かれている内容に、あすの希望が持てる一冊。2015/10/24

KAZOO

33
浅田さんが自衛隊にいたということもかなり参考になっているのでしょう。時間的には戦中戦後の時代ですが、ここに書かれたようなこともあったのでしょう。それだけ純粋に国のためを思った人がいたことを浅田さんは人々の心に訴える書き方をされています。映画も見ましたが、やはり原作のほうが印象には残ります。何度か読み返しています。2014/06/03

はるほのパパ

31
女子学生の運命には切なく心が締め付けられる。戦争物を読んでいつも思うのだが、二度と繰り返してはならないと思うし、もっと早く終結できなかったのかと切に思う。どこまでがフィクションなのかノンフィクションなのか確認したくなった。 2014/09/21

Willie the Wildcat

31
”財宝”を巡る現代と過去の人間模様。現代・過去を行きかいながらの”財宝”の謎解き。それぞれの時間での登場人物が対照的な点。そして、現代の登場人物の心と環境の変化。引き込まれたね。戦争から学んだこと、学ぶべきことを著者は”遺産”として伝えたかったような気がした。特に今年(2011年)読んだことで、改めて「日本」、「日本人」を振り返させられた気がする。何事も自己成長の糧とらえて前向きに生きる。そうすることで道が拓ける。無論、先人を含めた周囲の人々への感謝の念を忘れないこと。面白かった!2011/12/26

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