内容説明
幼い日の思い出から、「死」についてまで四十年“折々の記”。飄々と、淡々と、時に笑いを、時にほろりと、約四十年にわたるその時々の感慨を集めた随筆集。
目次
私の死ぬ話
風々院日録
風々院風々風々居士の墓
死に顔を見せない法
つれづれ長生き論
長寿国の果て
女が長生きするわけ
人間臨終愚感
臨終徒然草
私の本の買い方〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
smatsu
1
1991年に出版の単行本を中古で入手。絶版らしいので徳間文庫版で登録します。割と最近ちくま文庫でも出ています。収録された随筆の書かれた年代はもっと古いものもあり、1951年に書かれた文章もあります。「サラリーマンの月給が3万円」などという記述があって「?」と思ったら1965年の文章でした。50年以上前か。作家老化の三兆候というのが書かれており、1.自作の解説を始める。2.自分の文学碑を生存中に建てる。3.食物や家の庭に来る鳥などについて随筆を書き始める、だそうです。チーズの肉トロという料理も食べてみたい2020/01/26
まむし
1
バジリスクやその水樹奈々楽曲は知っていても元ネタと書いた人は知らない人が多い。作品も良いがこういう随筆文読めば人となりはわかる。要するにゴッテゴテの「作家先生」。作中の桜ヶ丘のいろは坂の階段は耳すまのあそこだったり。2014/08/10
kiji
0
★3。再読、山田風太郎先生のエッセイは何度読んでも面白いです。夏になると再読したくなるのはなぜかと思ったら、終戦記念日があるからかもと気がつきました2014/08/07
寛理
0
☆☆☆ 「自意識」を感じさせない、力の抜けた文体の魅力というのはわからなくもないが、やはりそれほど面白くはないと思う、と言いつつ何気なく読み始めて最後まで読み通してしまったわけだが。 旧「宝石」に載った「奇妙な旅」というのは印象的な話だった。 あと、「深編笠の太平記読み」というのは山風のエッセイの中でも有名な一編で、実際、その小説との関連でも興味がある。2019/07/31