• ポイントキャンペーン

マトリョーシカ・ブラッド

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 430p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198646530
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

陣馬山で発見された白骨死体の傍らにマトリョーシカが埋められていた。第二の事件にも同じ人形が。神奈川県警刑事彦坂は焦る。神奈川県警に匿名の電話があり、夜勤の彦坂刑事は陣馬山に駆けつけた。五年前に失踪した男の遺体が山中から発見される。白骨化した遺体の傍らにはマトリョーシカが埋められ、透明の液体の入った瓶が入っていた。被害者は5年前、新薬の副作用で患者を死亡させたと糾弾されていた大病院の元内科部長・香取だった。そして第二の殺人事件の現場にもマトリョーシカが。その意味は?白い衝動』で第20回大藪春彦賞を受賞した著者が贈る、書下し警察小説。

呉勝浩[ゴカツヒロ]
著・文・その他

内容説明

陣馬山で発見された白骨死体の傍らにはマトリョーシカが埋められていた。被害者は5年前、行方不明とされていた男だった。神奈川県警刑事・彦坂は、青ざめる。その男こそ、5年前、組織ぐるみで隠蔽した事件の関係者だったのだ。県警に激震が走るさなか、八王子で、第二の惨殺死体が発見される。現場には第一の事件との関連性を示すマトリョーシカが残されていた。事件そのものを隠したい神奈川県警と、反目し合う警視庁の捜査班。組織の論理がもたらす闇に、はぐれ刑事たちが誇りをかけて、合同捜査を始める。大藪春彦賞受賞第一作!

著者等紹介

呉勝浩[ゴカツヒロ]
1981年青森県生まれ。大阪芸術大学映像学科卒業。2015年『道徳の時間』で、第61回江戸川乱歩賞を受賞してデビュー。2017年『ロスト』で第19回大藪春彦賞候補。2018年『白い衝動』で第20回大藪春彦賞を受賞。2018年『ライオン・ブルー』が山本周五郎賞候補に。今、最も注目されている作家の一人である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

178
呉 勝浩は、ほとんどの作品を読んでいる作家です。本書も快調に一気読みしましたが、今一つ盛り上がりませんでした。ロシア人も登場しない中、マトリョーシカの必然性が疑問です。 http://hermitage-russia.com/html/page1.html2018/09/14

🐾Yoko Omoto🐾

137
相変わらずキャラ立ちの濃さは抜群で、脇に至るまで個性的に描く、呉氏の持ち味全開の作品。警視庁と神奈川県警の対立構図に、隠蔽と正義の間で葛藤する刑事たちそれぞれの思惑を乗せ、薬害問題に関わる怨恨・復讐などを匂わせる複雑な事件ながらも、牽引力あるリーダビリティで一気に読ませる。事件への向き合い方が異なる二人の刑事を主軸に置き、別視点で真相に迫っていく展開も実に良かった。そしてこの事件の動機には、ある意味で戦慄が走る。今作限りでは惜しいキャラ多数なので、今後の作品での登場に期待。面白かった。2020/06/14

パトラッシュ

105
ミステリによくあるが、盛り沢山に詰め込みすぎて一切が消化不良で終わってしまう悪癖が出ている。薬害事件の加害者連続殺人に警視庁と神奈川県警の反目、巨悪絡みの殺人ビジネスに警察組織の隠蔽体質と難しいテーマが重なっているのだから、この倍ほどの分量で詳細に書き込んでくれねば却って話がスカスカだ。せっかく濃ゆいキャラの刑事たちが総出演して、面白い警察小説になるかと思ったのに。当然、人数が多すぎて視点も目まぐるしく変わり、終盤にどんでん返しを集中させたので物語を把握しきれず、何度も前頁を読み返す羽目になったのだから。2021/07/30

まこみん

86
あらすじで興味を惹かれて初めての呉さん。登場人物の相互関係、神奈川県警と警視庁と所轄と分けて、見出しに人物一覧が欲しかった。神奈川県警で5年前隠蔽した事件の関係者が死体で発見される。続けて都内八王子でも類似の惨殺事件が起こり、当時この件を担当した県警の彦坂は上司への責任問題の影響や、警視庁捜査陣との確執の中、何としても犯人を先に揚げなければならない。共通するのは、どちらの遺体の側にもマトリョーシカが有った事。八王子署のお坊っちゃま刑事、六條はこれから成長しそうかな。マトリョーシカが欲しくなってきた。2018/12/30

ずっきん

83
あの『依子』を書いた著者によるガッツリ警察小説。抱え込んだ過去の汚点に悩み、揺れる実直な彦坂。腰掛けお坊っちゃんの六條。対照的な二人の刑事の視点で進む構成がすごくいい。キャラ立ちにいたっては文句のつけようがない。辰巳なんて登場からしてワクワクしたもんね。いわゆるアンフェアな引っ張りや、ラストの色々投げっぱなしも、まあ、いいやと、どうでもよくなる読後感。いやー、面白かった。これこれ!と、久しぶりにどっぷりとデカ物を堪能。辰巳と六條のコンビで第二弾を激しく狂おしく希望する。つうか、あの後どうなんのよ!?2020/06/19

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13029787
  • ご注意事項