神狩り〈2〉リッパー

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  • サイズ B6判/ページ数 438p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784198619909
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

デビューのその瞬間、すでにして日本SFを代表する名作であることを証明した、前作『神狩り』。あれから30年。読者はもう一度、あの衝撃に出会うことができる。お待たせいたしました―。現代SFエンターテインメントの最先端、書下し1100枚。

著者等紹介

山田正紀[ヤマダマサキ]
1950年生まれ。74年、『神狩り』でデビュー。『地球・精神分析記録』『宝石泥棒』『機神兵団』などで星雲賞、『最後の敵』で第3回日本SF大賞、『ミステリ・オペラ』で第2回本格ミステリ大賞・第55回日本推理作家協会賞を受賞。SF、冒険小説、本格ミステリ、時代小説など、多ジャンルで活躍。現代エンターテインメント小説を代表する作家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

em

19
総統、ハイデガー、チョムスキー、ディックと言及される人名を並べるだけでわかる通り、はち切れんばかりに情報が詰め込まれたSF。多くの人が紫は赤に近い色だと認識するけれど、実際のベクトル上では2つの色はかなり離れている。この時脳では欺瞞に近い何事かが起こっている。こうした脳の働きが人に神の概念を意識させ、かつ真実を隠蔽しているのではないか。つまり「神」を隠す機能が脳には備わっている……といった感じで言語学、脳科学を中心にこれでもかと詰めてきます。前作とだいぶ様相が違っていますが、楽しい。2018/12/14

眠る山猫屋

7
実に久しぶりの山田正紀さん。はぁ十何年ぶり?でもやっぱり、山田さんは山田さんでした。切なく熱い。  正直、脳とか意識とかクオリアとか、キチンと理解できたか怪しいのだけれど、それでも面白かった。もちろん若干の物足りなさは山田さんならでは。この厚さにして物足りないとは…(苦笑) 冒頭の天使降臨は鳥肌もの。 中朝国境での戦いはまさに山田節復活。 2013/04/19

西君04

6
前作から30年以上経過して読んだ。前は火星に古代文字、そこに行けばで終わったが、今回は全く違う。キリスト教徒の人が読んだら卒倒しそうな内容。脳科学・神経・ニューロン・ドーパミン、脳は神を見ないように作られている、キリスト自身は神ではなく、神を感じることができるため危険な存在なので神に依って殺された?パウロが神の目的や正体を隠した。キリスト教の成り立ち、黙示録などやりたい放題。天使は人間にとって害悪とも言える存在。発想は面白かったが、理解するのに時間がかかった。久々のSFでした。2020/05/01

UPMR

6
傑作『神狩り』の続編。ボリュームといい構成といい前作とはだいぶ毛色が違うことにまず戸惑う。神学、哲学 、言語学、脳科学と前作以上に様々な学問領域からの理論が組み込まれ、『神』へのアプローチがより重厚かつ多角的なものになっている。物語が一気に加速するラストは説明不足感というか消化不良の気味が強く、やや不満が残るが、全体としては、分量に見合うだけの膨大な数のアイデアがぎっしり盛り込まれており、癖のある独特の文体と相まって、前作よりもはるかに読み応えのある〝カッコいい〟SFに仕上がっているのは間違いない。傑作。2018/01/01

酔花

5
驚異のデビューを飾った神狩りから30年。再び山田正紀が「神」への挑戦を描く。『神狩り』では神は仄めかされるに留まった記憶であるが、本著ではクオリア、量子力学、神学などの重層的なアプローチにより、神の機構へ迫る。それが面白さに繋がっていたかというと微妙なところでありますが。神の正体に迫るほど、神秘のベールが剥がれていき、正体不明の存在を討つという前作のわくわく感が薄れていったのが残念。それでも最後、神へ至る螺旋階段を疾走する場面は山田正紀でしか描けないかっこよさがあり、読後はそれなりに満足しました。2022/01/20

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