内容説明
ルイス・キャロルは、実はもうひとつ、少女アリスの物語を残していた!?1898年1月14日、アリスは化粧台の大きな鏡に呑みこまれ、またまた摩訶不思議な世界に迷い込んでしまう。チェシャ猫、三月ウサギ、白と赤のクイーンに加えて、喧々諤々の大論争を繰り広げるイエス教授とノー教授、量子の浮気娘、ボームの国の火の玉タクシー、妖精クレア、果てはシェイクスピアとバッハまで登場…。量子力学、相対性理論、宇宙論から、哲学、芸術論まで。現代科学の最先端を豊かなファンタジーをまじえてやさしく解説する「現代科学入門」の決定版。
目次
「人生、それは夢にすぎないのか?」
アリス、フロー教授と知り合いになる
現実‐深奥‐探求
牡蛎のカドリール
量子の浮気娘
アリス、量子的精神を体験する
ボームの国のアリス
宇宙の中心
カオスの国
女王ロージ〔ほか〕
著者等紹介
中村康之[ナカムラヤスユキ]
1963年、山口県生まれ。金沢大学文学部卒業。ドイツ語翻訳者
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
手押し戦車
10
不思議な国のアリスが宇宙の量子を学ぶ不思議な国に行く。物理学とは現実で目に見える世界を現実の解釈を持ち得て証明して行くが量子学は目には見えない粒子や人間の想像や精神によって生み出された空想の世界観をリアルに研究しいかに物理に繋げて行くかがなされている。量子論は不思議な国を研究し原子の立場から世界を見ると物質全てが電波の波の様に見えて姿形が全て光に変わる。素粒子から見た物体は全て光の波。生物から見た素粒子はミクロの目に見えない粒。精神と現実の融合の不思議さ!2014/07/28
夜猫
1
読み終わった瞬間、なんだか悪い夢から覚めたような、妙なスッキリ感でした。難解で訳が分らないというのは、作中のアリスと同じ心持ちでしょうか。少なくとも子供のように楽しめる物語ではなかったのは確かです。2014/10/28
yuri9976
1
物理学者やライター、哲学者という様々な肩書きをもつ15人の著者がルイス・キャロルにインスパイアされて、アリスを量子論の世界に迷い込ませたら、遠い昔に習った不確定性原理や光の粒子性・波動性がワクワクするようなおとぎ話になった!難しい用語は出てこないけれど、楽しく読み進めながら量子論のエッセンスを存分に感じることのできるという稀有な一冊。2013/02/09
路輪一人
0
めっちゃ面白いです。ただ、なんっっっっっぅにもわかりません。2006/07/02
ハードクリーム
0
科学本としても物語としても面白い。2009/04/19