内容説明
うれしいときもかなしいときもいつもだれかがそばにいた。あぶないときにはたすけてくれた…。幸運だった一生をふりかえる祖父と、その話に耳をかたむける孫と、ふたりを「見守る存在」とを描いて、ヨーロッパを感動の渦にまきこんだ話題の絵本。
著者等紹介
バウアー,ユッタ[バウアー,ユッタ][Bauer,Jutta]
1955年ドイツのハンブルクに生まれる。ドイツでもっともよく知られたイラストレーターの一人。専門学校で学んだ後、雑誌や児童書のイラストの仕事を始める。2001年には文と絵の両方を手がけた「おこりんぼママ」(小学館)でドイツ児童図書賞大賞を受賞、この「いつもだれかが…」も、02年のドイツ児童図書賞の最終候補になった
上田真而子[ウエダマニコ]
1930年生まれ。京都府立女子専門学校卒、ドイツ・マールブルク大学中退
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
133
この絵本はかなりほろりとさせるところがありました。孫が病気のおじいさんを見舞いに来て、おじいさんの話が中心の絵になっています。おじいさんの生涯にいつも天使が見守ってくれていた、ということで天使が出てくるのは外国ではかなり普通のことなのでしょうね。絵が結構楽しく感じられました。2016/04/29
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
124
「いい人生だった。幸せだった」。いつも誰かがそばにいてくれた。危ない時には助けてくれた……。守護天使と共に人生を歩んだ祖父の話に耳を傾ける孫。信仰という形でなくても「誰かに守られている」という気持ちを持つことはできると思います。ドイツの絵本なので、ナチスのエピソードも少し描かれています。天使さえうつむいてしまう悲しい時代の記憶。その辺りは翻訳者のあとがきでしっかりと記されていますが、必ずしもここまで詳しい解説は必要なかったかも。コミカルなユッタ・バウアーさんの絵が深いテーマを柔らかく受けとめてくれます。2015/12/01
ケイ
122
見守られているっていいなあと思う。日本の話なら、翼があるというより、足がない形になりそうだけど。小さいころに、一階の真っ暗なトイレの窓の外の庭がとても怖かったのだが、祖父が見守ってくれていると自分に言い聞かせて階段を下りたのを思い出した。2016/06/30
めしいらず
64
驕ることなく、謙虚でいられたら、毎日に、きっと少しずつのシアワセを見つけられる。自分1人だけで生きては行けないから。心の持ちようで、同じ人生も違って見えるもの。生かしてくれるすべてのものに、感謝を。2014/10/05
gtn
47
幸福な人生とは波風の立たない人生とイコールではない。他人との比較論でもない。人智を超えた力を信じ、感謝の心で何があっても負けない生き方が幸福と知る。2019/12/30