内容説明
刀伊の王宮は、巨大なテントのようなものだった。王ムカリは怒声をあげた。王族会議の席上で自らの後継者ムンクを責めていた。刀伊軍は若狭を圧倒したが、大伴高望に率いられた武士団は山地に立て籠り頑強に抵抗していた。高望の妻子を捕らえられなかったばかりでなく、最強を誇るムンクの親衛隊が敵に背を向けて逃げたからだ。それには、寿宝の幻術が関わっていたが、ムンクに分かるはずもない。一方、獅子王の留守を預かる紫苑は、悪辣なことを平気でする外道丸が女を襲うのを目撃する。その女は行き倒れだったのを紫苑が救った妊婦だった。紫苑は再び、女を救うが、女は、外道丸を殺さなかった紫苑を責めた。紫苑と孔雀の出逢いだった…。
著者等紹介
富樫倫太郎［トガシリンタロウ］
昭和３６年、北海道生れ
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆずこまめ
7
晴明がまだ復活しません…毎回予想がつかない方向にお話が転がっていきます。最終的に収集がつくのか、心配でならない。もはやそのために読んでいるような…2015/12/03
春
4
なんだかカオスですが、それでも面白い。どんなラストになるのかなぁ。2014/01/11
み～くま
4
晴明が居ぬ間に、再び良からぬことを企む伊周たち。さらに、「神」を封じ込めたことによって、思いもよらぬ所に影響が！物語は更に暗澹たる様相を呈し、もはや１ページ読み進めることさえ息苦しくなってきました。「あとがき」によると、書いている富樫先生ご本人すら、かなりの産み苦しみを味わったとか☆ その苦しみがひしひしと伝わってくるような、深い闇の世界です。寿宝の過去に、謎の白狼。この先、物語は一体どこへ向かうのでしょうか？！晴明、早く戻ってきて！！！2011/04/27
文吾
3
★★★/図書館本。四巻目上巻。風呂敷広がってた。うん。期待したほど話は進んでなかったね。復活編といいつつ晴明様は帰ってこないし鬼道丸x杏奈姫の距離は縮まってないし、なんかこう、すっきりしないしほぼ前三冊のおさらい。新情報も少しあはあったけども思ってたのと違ったわ。次で寿宝の出生の謎でもわかるのかな。2022/03/30
わたしは元気
2
中途半端に終わり、何故と思ったら、上 でした。晴明が復活するのは、下 でしょうか？ 次、読みます。2017/06/05
