内容説明
第一次オリオン大戦後、人類領域では景気後退が深刻化していた。惑星リュータでは、地球連邦の経済的梃入れが失敗し社会的混乱が拡大するなか、自由市民同盟が民族主義的高揚を背景に台頭し、C(クローン出生市民)差別を掲げ、合同市庁舎に押し寄せていた。デモ隊は暴徒と化し、自治政府は連邦に治安支援を打診する。連邦宇宙軍少佐・南郷と政務補佐官・永井は、デモ隊との交渉開始と経済援助策の実働こそが有効と主張するが、警官隊は堪らず鎮圧を開始する。ついに内戦が始まった!渾身の書下し長篇未来戦記。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sibasiba
5
再読。それぞれの最善により状況は混沌とし、遂に内戦状態に。流血の事態に悲劇が進行する。妹の手紙が意味深。2014/10/19
咲庵@しあわせ運べるように
2
再読。景気低迷による政情不安、デモ活動が政府の対応のまずさで暴動・テロ事件にまで発展した。そんな惑星を訪れた二人の主人公はこの事態が引き起こす人類同士の内戦回避のため、奔走する。政治バランスの関係で今度は自分たちの惑星が困りかねない。その危機感、緊迫感が伝わってくる作品。異色で面白い。2012/04/07
taujun
2
様々な思惑が絡み合いすぎて追うのが大変。しかし女性の登場人物の描写がもうちょっとこう、まあこれも味か。実は完結していないという話を昨日聞いて愕然としつつ読み進めている。2009/06/19
可兒
2
これはどうやらリェータで話が一段落するな、と悟った。しかし相変わらず張られまくる伏線2008/11/22
カラヤ3
0
政治論争を長々と書いていたが、よくこんなのが書けるなと感心してしまった。謀略の裏側が見えないというのはもどかしい。2017/01/09