内容説明
人を捜していただきたいのです―石神探偵事務所の野上英太郎を訪ねてきた黒ずくめの女・鈴木道子は一枚の古い写真をとり出し、そこに写っている少年の行方の調査を依頼した。野上の助手で名探偵の狩野俊介は、猫のジャンヌと夏休みを利用して同級生の別荘に出かけて不在。野上が調査を始めた矢先、道子が野上の眼の前で毒死した。道子と名のった女は、街の実力者・天霧家の娘だったことがわかり、次第に天霧家の複雑な家族構成と遺産がからんだ人間模様が明らかになるが…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりもん
3
野上さんもやるもんだ2008/08/08
kagetrasama-aoi(葵・橘)
1
狩野俊介シリーズ、短篇集も含めて通して、第七弾、でも今回は俊介少年はお友達の別荘に遊びに行っていて、野上さんが一人で事件に立ち向かいます!野上さんて、前の作品でもちょっと書かれてましたが、結構武闘派なんですよね……。ただのオジサンじゃないんです(≧▽≦)。事件と謎解きは、俊介少年が居なくてよかった~!って感じのお話でした。なんか腹立つ!!!&後味良くないし!って感じ!そういうお話を野上さんに解かせて、さらっと語らせてることに、この作者さまの技量を感じました。2015/03/06
朱音
1
今回は俊介くんがほとんど出てこなくて野上探偵のみが推理行っている。夏休み中で、友達の別荘に泊まりに行ってる、という設定。(別荘を持っているとはリッチな友人め、と思ってたら市長さんちだった)依頼人が野上探偵の目の前で殺されてしまう、という冒頭から始まるストーリーはなかなかよい。後味はあんまりよくないかもしれないけどね。俊介君の入らない話にするだけの事はある。2003/03/09
二分五厘
0
1996.7.28
ユウト
0
狩野俊介シリーズの番外編?みたいな位置づけで野上探偵の単独捜査の話。普段は俊介くんの活躍がメインなので推理からは若干遠いポジションに居る彼だが、やはり探偵事務所所長の看板は伊達ではなかった。普段のシリーズよりもこっちの方が面白かった気がする。あの結末は予想してなかった。2010/05/26