内容説明
S重工企画総務課長・朝倉達也は、役員会議へ新企画報告のため、名古屋を発ち東京へ向った。が、途中で新幹線がストップ、首都圏に大異変が起ったことを知る。都心を中心に半径三十キロ、高さ千メートルの正体不明な巨大な“雲”に覆われ、交通通信電波は遮断、死者も出たのだ。家族は友人は無事だろうか?この“封鎖”は一時的現象なのか?国家中枢を失った日本の将来は…?日本SF大賞受賞のパニック巨篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Aya Murakami
89
図書館本 瀬名秀明さんの新生(内容は小松左京作品のオマージュ)にて首都を消失させる大法螺吹きの内容の小説として作中の人物が語っていた作品ということで借りてきました。 さよならジュピターは専門用語ラッシュの泣きSFでしたが、本作はシンゴジラのように平凡な日本の日常が電波を通さず通行人を圧死(?)させる謎の雲によって崩壊する特撮っぽいSFでした。同じ作者の同じ大法螺吹きSFでも方向性の違いを出すことができるわけですね。 2020/06/06
MAEDA Toshiyuki まちかど読書会
24
金曜日のこゆさんの読書会で再読。テーマは仕事。首都東京が謎の雲に包まれて通信途絶!その異常事態の中、サラリーマン、自衛官、大学教授、新聞記者、外交官など、昭和のおじさんたちが日本のために頑張るお話!政治家は下巻に登場します。久しぶりに読んで活力もらいました^_^2019/06/23
いおむ
10
既読済みです。2017/01/15
しんこい
10
物体Oみたいな設定と思いましたが、何も覚えていないので、東京圏が急になくなったらどうなるかの思考実験と、作者が関心を抱いている事を情報として盛りだくさんに詰め込んだ小説という感じ。とはいえ引き継ぎルールなしとか今も手を打っていない感じがします。2015/11/06
ねじまき鳥
5
「首都感染」「M8」に続き、なんとなく首都東京がひどい目にあうものが読みたくなって久しぶりに再読。1985年の作品のため、作中登場するガジェットには時代を感じます。2021/09/14