内容説明
プロ歌手の卵・千秋とピアニストの要之助はレコード出版を夢見るカップル。けれど千秋の父で警察署長の近石は、二人の交際が気に入らない。ある日、千秋の友人で富豪の後添いに入った須磨子が助けを求めてきた。義理の息子と実弟が誘拐され、湘南の小島で身代金を渡すというのだ。近石署長以下が大包囲した島は、もはや密室だと思われたが…。千秋と要之助の俄か探偵が活躍する青春ミステリー話題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっぴー
51
島という特殊な密室を扱った誘拐物。さすがの岡嶋さんらしいチャレンジ精神溢れる試みですが、作者策に溺れる…ある程度不可能犯罪系ミステリを知っている読者なら、トリックはすぐ見破れると思います。そして犯人も。そして動機も。登場人物が少なくテンポよく読めますが、素人探偵のノリが軽すぎるのがちょっと残念。全体的に軽い読み応えでしたが、表紙がなんかすごい怖い…2016/03/20
臨床心理士 いるかくん
40
技巧を凝らした、著者得意の誘拐物。2015/04/27
たぬ
7
☆4 犯人の長い独白、複数人に手をかけているにもかかわらず最後のほうはなんだか切なくなってきた。多額の遺産よりも強い動機があったんだね。書かれたのが30年以上前だから台詞回しなんかはさすがに古臭かったけど総じてよくできたエンタメミステリーだった。2020/06/13
詩界 -うたか-
6
密室×誘拐 で唸らせるミステリー2020/02/28
dra-wrappin
6
さすがの岡嶋二人だなあ。最後まで飽きさせない。誘拐モノでは間違いがない。2019/06/09