内容説明
東陽機器のテニス部員6名は夏期休暇を利用して、小豆島と有馬温泉で合宿練習を行なうことになり、先発4名は小豆島へ。君原一太郎は2日遅れて着いたが、前夜、宿泊先「屋坂荘」の娘の友人、須貝菊代が裏庭の窪地に転落して意識不明というので、寺沢ちか子たちが騒いでいた。翌日5名は有馬温泉「有馬荘」へ。宿には先着した赤木昇が待っていたが、数時間後その赤木が宿の屋上から転落死。検死の結果、他殺と判明し、警察は、犯人は部員の中にいるという。君原と寺沢の相真追究が始まったその時、東京でまた殺人事件が…。
感想・レビュー
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schizophonic
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冒頭はお得意の思わせぶりなプロローグで始まるパターン。だけど、こういういかにもここに仕掛けがありますという書き方だと、少し興醒めかな。とはいえ、やっぱり効果的にどんでん返しに結び付いてますね。ひとつひとつの事件は、ちょっとしたトリックで説明されてしまうけど、これだけのトリックを惜しげもなく突っ込んでくれると読みごたえがある。2012/03/15
コマンドー者
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中町氏90年代初頭の長編。恒例のプロローグからの引っ掛けや密室トリックなどを盛り込んで最後まで楽しませる。2024/02/12