月迷宮

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月迷宮

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  • サイズ B6判/ページ数 272p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784191252608
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ひめやかに朧にたたずむ影がある。夢のように、うつつのように、あなたに語りかける妖しい魂がある。衰切優美無惨・赤江美学集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

69
短編というより小品と言いたい作品が収録されているが、どれも著者らしい物が込められているものばかり。幽明境を異にしても他人には分からない、本人しかわからない業のようなものに絡め取られ何時までも其処に佇んでいなければいけない。そんな哀しい印象を受ける話ばかり。そんな様がある著者の作品にはどこか能を感じるのだが、本書ではそれが一層顕著に感じられるかな。表題作の主人公にしても、「海婆たち」の二人の老婆にしても、何時までも報われぬ想いを抱えたままなのが、どこか『定家』を思い出さされて…。しみじみとした作品集でした。2023/11/07

Mumiu

22
ああ、この人・・・。という作品がいくつかあったり。たとえどんな存在になってもあなたに逢いたい。たったひとつのその願いを膨らませた人たち。ほんの届くところにある必然的な不思議な現象。残念ながらわたしには感じることができないのだけど。でもたどたどしくしか読めなくてもこの人の作品に魅了されるのは、言葉の美しさ。しっとり、スローなリズム。なんともいえない空気感とでもいおうか。2014/05/11

ふゆきち

3
題材だけ見ればホラー成分多めですが、怖くはなく、哀しげで幻想的な雰囲気。いい感じです。2023/07/15

静間

3
日本語が美しい。そう言われて手に取った本。短編集。本当に幽玄で美しい日本語。あまり美文調の本は読まないのだけど、華美過ぎる事のない文章が心地よかった。それぞれ、何かに憑かれたような執念を持っている人たちの幻想的な物語。読んでいて、この作者の長編を読んでみたいなと思った。あまり長編はないみたいだけれど図書館で探してみようと思う。伽羅の燻り・緑陰の恐れが好み。良い日本語を咀嚼したなって思える本。2012/03/01

空飛び猫

2
人の想いの凝ってできた、綾錦のような。 何かに縛られ、そこにいる、者たち。 果てしない、迷宮の中。2013/03/10

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