出版社内容情報
孤島に暮らす男を襲う怪異。愛する者たちを見舞う怪死。この島には何かがいる! 悪しきものの棲む廃墟の館が隠す秘密とは?
恐怖の帝王の放つ圧倒的ホラー大作!
孤島に暮らす男を襲う怪異。愛する者たちを見舞う怪死。この島には何かがいる! 悪しきものの棲む廃墟の館が隠す秘密とは?
内容説明
その島には何かがいる―事故で片腕を失い、孤島に移住したエドガーは、突如、絵を描く衝動に襲われた。意思と関わりなく彼の手が描いたのは、少女と船の絵。これは何を意味するのか。夜ごと聴こえる謎の音は何か。そして島に建つ屋敷が封じる秘密とは。巨匠が久々に放つ圧巻のモダンホラー大作。恐怖の帝王、堂々の帰還!
著者等紹介
キング,スティーヴン[キング,スティーヴン] [King,Stephen]
1947年、アメリカ、メイン州生まれ。高校教師を経て、1974年『キャリー』で作家デビュー
白石朗[シライシロウ]
1959(昭和34)年、東京都生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
つねじろう
72
上巻だけで550ページだろうが文庫なのに持ち重りがして肩がころうがいつもながらの密度の濃い文章で横板に餠のような気分を味わおうがページを繰っても繰っても事故で身体が不自由になった自分と自分と別れたい嫁さんと娘と医者と島で出逢った人々と絵の自慢話しばかりで最後まで標題の悪霊はカケラも登場しなくてもそれはそれスティーブン・キングだから仕方がない。下巻にめちゃめちゃ期待高まる。2017/08/16
HANA
65
事故で障害を負った男が移り住んだ島。そこで男は奇妙な力と名声を得つつあるものの……。超常的な力を得た主人公が悪しき力に立ち向かうというのは、キング始めモダンホラーのお家芸みたいなものであるが、この上巻ではそれほど大きな動きはない。傷を負った主人公の再生と周囲の人間の様子が、濃厚な筆でみっちりと書き込まれている。超常的な力にしても中盤から最後の方に触れられているだけだし。ただその日常の様子が何故か目が離せない程面白いのは流石というべきか。物語が大きく動き始めるのは下巻からなので、今から読むのが楽しみである。2017/10/23
カムイ
34
リーシの物語以来のキング作品、恐怖を味わいたいと思い手にしたが上巻ではそれはまだ無い、ひたすらエドガーとワイアマンとのやり取りのさい映画や本やキリスト(バブテスト)の揶揄が出てくる、キングを理解するには、アメリカの風習やジョークの意味を知るともっと楽しめる、シャーリー・ジャスクンの作品にも言及しているその事により読むペースはどうしても遅くなり、その本や絵画に思考に行きがちになる、サルバドール・ダリの歪んだ時計や建造物が溶けて描かれた作品は秀逸である上巻では奇っ怪な事がチョビと出るが下巻では恐怖はあるのか❓2020/02/13
かずぼう
27
苦戦、だって400頁まで話が動かないんだもん、何度読むの止めようかと。そこからやっと始動。なぜ、エドガーが描く絵が人々の病を治すのか?下巻へいってみるか。2022/03/18
眠る山猫屋
18
相変わらず前半読んだくらいではジャンルが特定し難いなぁ。面白いけど。大事故で障害を負ったエドガーの悲劇は、キングの空想の産物だったのだろうか?身体に刻まれた障害、コントロールを失った感情。生活が壊れ果てた時、辿り着いた島で奇跡が始まる。最大の祝福は、世界を変え得る画才ではなく、ワイアマンという親友を得たこと。しかしキングの事だから、下巻で引っくり返してくれたりするんじゃないかと、ヒヤヒヤ。2016/10/17