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文春文庫
数学的にありえない〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 371p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167705763
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

数学者ケインとCIA工作員ナヴァ。窮地に陥った二人の共闘に、戦闘のプロが動員され、捕捉作戦は激化した。非力な民間人にすぎないケインの唯一の「武器」が引き起こす、ありえない連鎖反応。炸裂する伏線また伏線、予想を裏切る拷問と人体実験。長く壮絶な戦いの行方は?世界が興奮した徹夜必至の傑作。

著者等紹介

ファウアー,アダム[ファウアー,アダム][Fawer,Adam]
1970年生まれ。ブリックリン在住。ペンシルヴァニア大学で統計学を学び、スタンフォード大学でMBAを取得、有名企業でマーケティングを担当。一念発起して執筆した『数学的にありえない』でデビュー。16カ国以上で翻訳されるベストセラーとなり、第1回世界スリラー作家クラブ新人賞を受賞

矢口誠[ヤグチマコト]
1962年生まれ。慶應義塾大学卒業。出版社勤務を経て翻訳家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

utinopoti27

99
物語は、ある特殊な能力を有するが故に巨大な陰謀の渦に巻き込まれる天才数学者ケインが主人公。その能力とは「確率的に限りなく不可能な出来事を実現する力」。上巻では量子物理学やら統計学といった概念が多く語られるなど、退屈感MAXだったのですが、ケインの力が解放される下巻は、一転して緊張感あふれるバイオレンスアクションが展開します。そして一見バラバラに思えた伏線の数々が、一気に関連性を持って見えてきた時に得たカタルシスには、中毒性すら感じるほど。この世界を支配する「絶対的な意思」に寒気を覚えた読後感でした。2017/12/08

ntahima

97
題名からして難しそうだが、内容も確率論に始まり相対性理論、量子力学、大脳生理学、癲癇、進化論、ユングの集合的無意識、ラプラスの魔と科学的ガジェット満載。但し、心配ご無用。そんな前提知識がなくても間違いなく楽しめるジャンルミックスの一級品。勿論、初歩的な知識があればさらにニヤリとできること請け合い。『風が吹けば桶屋が儲かる』ことを瞬時にシュミレートする能力を持つ男の話。この小説が気に入る確率96・832% 徹夜一気読みの確率72.214% ジャスパーの韻を踏む口癖がうつる。聞いた、買った、積んだ、読んだ。2010/06/13

taxee

70
初めてアダム・ファウアーを読了。統計学と物理学を駆使して進んでいくストーリーは非常に読み応えがある。ヒロイン?のナヴァの過去や人物像にも好感がもてるが、主人公であるケインのキャラクターが弱いというかブレている印象。ストーリーの構成要素が珍しく興味深いだけに残念。期待が高過ぎたのかも。と思ったが、キャラが立ち過ぎてるジェフリー・ディーヴァーのリンカーン・ライムシリーズを並行して読んでる弊害か。そー言えば、作者はコレがデビュー作とのこと。そう考えれば出色の傑作と言えるかも。次作、心理学的にありえないもいつか読2017/02/16

RIN

53
下巻はもうあっという間に読んでしまった。手の込んだ読み応えのあるSF。未来予知能力が情報の把握とコントロールの樹形図というのがとても説得力を感じる。兄ケインの量子力学と哲学の話も興味深い。随分昔の利根川進氏と立花隆氏の対談集『精神と物質』でも感じたことだが、科学者の方が神や心の解明に興味津々という感じ。瀬名秀明さんの理系ミステリが好きな方にはおススメかも。結末にはちょっとウルッと来る。解説で著者が作家を志した理由を知ると、著者の人生観を垣間見た気にもなり、いい話を読んだなあと心地よい読後感だった。2012/11/27

GaGa

50
サスペンスであり、SFであり、スラップスティックでもある一級品のエンターテイメント。主人公の兄、ジャスパーのつぶやきがどうにもツボにはまってしまった。「お帰りーお参りーおまわりーお触り」「頼むー否むー好むーゲノム」の二つでは不覚にも吹き出してしまった。言葉遊びなので原作通りではなく意訳だろうけど。ただしスプラッター描写も強烈なので、苦手な方はご注意を。2011/06/23

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