文春文庫<br> ぐるぐるまわるすべり台

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文春文庫
ぐるぐるまわるすべり台

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  • サイズ 文庫判/ページ数 204p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167679835
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

僕は大学を辞め、塾講師をする傍ら、バンドのメンバーを募集した。“熱くてクール、馬鹿でクレバー。最高にして最低なメンバーを大募集”そんなうたい文句に集まったロックな面々。ボーカル志望の中浜に自らの分身を見た瞬間、僕の中で新たな物語が始まった。カップリング作「月に吠える」も収録。

著者等紹介

中村航[ナカムラコウ]
1969年、岐阜県生まれ。2002年、「リレキショ」で文藝賞を受賞しデビュー。その後発表した「夏休み」「ぐるぐるまわるすべり台」にて、「始まりの三部作」が完結。また『ぐるぐるまわるすべり台』で、野間文芸新人賞を受賞した。続く著作『100回泣くこと』も、全国書店で熱い支持を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

92
どうも私はバンド関連のストーリーは苦手のようである。青春小説の中に なかなか入り込めない。文体も軽くしっくりこない。 2010/12/18

tototousenn@超多忙につき、読書冬眠中。

89
☆2.0 『ぐるぐるまわるすべり台』 僕は大学を辞め、塾講師をする傍ら、バンドのメンバーを募集した。 <熱くてクール、馬鹿でクレバー。最高にして最低なメンバーを大募集>。 そんなうたい文句に集まったロックな面々。 と『月に吠える』の2作品を収録。2021/03/06

さおり

71
笑い方が「うははは」じゃなくて「にゅいーん」だった、恋愛のお話じゃない中村さん。結構好きだ。「男は一旦喜んでから、空ジョッキを回収した」と「面白がる人は面白がらない人の三十倍は可愛い」を手帳に書き留めた。昔を思い出した。ダッフルコートのポッケにパンダのぬいぐるみを入れて日本酒を飲みまくったこととか。バイト代が倍になるときいてもやっぱバニーちゃんは断ったこととか。弟の運転するボロいオープンカーの助手席に乗って、目的もなく一日中右だ左だと指図して車を走らせたこととか。若いとは、素晴らしいことなのですよ。2014/11/07

いずむ

31
自分がいなくても回るセカイで、自分のいられる場所を。自分が刻む鼓動で、他の誰かに伝わる何かを。ぐるぐると。滑り台を滑り降りるように、自分の居場所も進む方向も分からなくなるヘルタースケルター。抗えない流れ。しかし、そうして拡散する螺旋は黄金律、美しきフィボナッチ。何かを決めて扉を開く。少し広い世界が待っている。そしてまた扉を開く。無限に膨張する世界。一つひとつに、意味は見出しにくいかもしれない。でも、一歩引いて見渡すコトが出来たなら、きっと。開いた扉の全てが大切で、今も、最も美しい一瞬を築き続けているのだ。2012/08/23

シェルティ

29
へルター・スケルターってぐるぐるまわるすべり台のことなんだ。塾講師の小林君がバンドメンバーを募集。運命と思えるメンバーと出会い、まずはビートルズのへルター・スケルターをぶっつけでやることになる。特に大きな事件が起こるわけでも、恋愛があるわけでもない。さらりと、たんたんと新たな世界にむかっていく。中村航さん、べたに泣かせるやつや、恋愛ものが多いけど、これはべたに青春ものでした。2013/07/13

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