文春文庫<br> ガセネッタ&(と)シモネッタ

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文春文庫
ガセネッタ&(と)シモネッタ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 315p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167671013
  • NDC分類 801.7
  • Cコード C0195

内容説明

国際会議に欠かせない同時通訳。誤訳は致命的な結果を引き起こすこともあり、通訳のストレスたるや想像を絶する…ゆえに、ダジャレや下ネタが大好きな人種なのである、というのが本書の大前提。「シツラクエン」や「フンドシ」にまつわるジョークはいかに訳すべきかをはじめ、抱腹絶倒な通訳稼業の舞台裏を暴いたエッセイ集。

目次

ガセネッタ・ダジャーレとシモネッタ・ドッジ
三つのお願い
出会い頭の挨拶にはご用心
シリーズ化という病
偶然か必然か当然か
なぜ、よりによって外出時に
フンドシチラリ
開け、胡麻!
京のぶぶづけとイタリア男
メゾフォルテが一番簡単〔ほか〕

著者等紹介

米原万里[ヨネハラマリ]
1950年生まれ。ロシア語会議通訳、エッセイスト。59~64年、在プラハ・ソビエト学校に学ぶ。東京外国語大学ロシア語科卒業。東京大学大学院露語露文学修士課程修了。80年設立のロシア語通訳協会の初代事務局長を務め、95~97年会長。92年、報道の速報性に貢献したとして、日本女性放送者懇談会賞を受賞した。著書『不実な美女か貞淑な醜女か』(徳間書店、新潮文庫)で読売文学賞受賞、『魔女の1ダース』(読売新聞社、新潮文庫)で講談社エッセイ賞受賞、『嘘つきアーニャの真っ赤な真実』(角川書店)で大宅壮一ノンフィクション賞受賞
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感想・レビュー

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ヴェネツィア

270
様々な媒体に書かれた、通訳にまつわるエッセイ及び雑感等の諸々。タイトルからも明らかなように、『不実な美女…』などと比べると、文体も内容もグッと軽い。米原万里さんも売文業に慣れてきたというべきか、あるいは、ギョーカイの垢に染まったと見えなくもない。もつとも、ここで語られているのは、我々には想像も及ばないような、熾烈な通訳業の世界。心拍数は160にも達するらしい。過酷だけど、それを補って余りある世界経験ということなのだろう。なお、言語学の入門書としての役割や機能もあって、時々はアカデミックだったりもする。2014/10/16

小梅

111
初読み作家さんでした。読メでタイトルを見かけて面白そうでチェックした本です。同時通訳って凄いなぁ〜と思っていましたが、やっぱり凄いですね。若い頃、文学から映像を立ち上げて自分の頭の中のスクリーンに映し出す筋肉を作ってしまった人には活字を好む人が多い…激しく頷きました。2015/05/12

kinkin

108
面白そうなところだけつまみ読み。それでも十分楽しめた。今日のぶぶ漬けとイタリア男という話はなるほどと感心したし、同時通訳でいちばん大変なのは冗談やダジャレといった国の言葉や文化・流行を背景にしたものは尚更のようだ。同時通訳というのは聞き手に理解してもらうと同時に堅苦しくてもいけないしその逆も程度の問題ということ、まして難しいといわれるロシア語という言葉なら尚更だと思う。また翻訳ということについてもいろいろと書かれている。米原万里さんは早くに亡くなられたことが残念・・図書館本2017/05/03

おいしゃん

70
ロシア語同時通訳である著者の、通訳にまつわるエピソードの数々。先日渋谷で米原万里展を見てきたので、より楽しめた。大胆で、頭の回転が早く、鋼のような心臓を持った著者だからこそ、通訳という高プレッシャーな仕事を楽しめたのだと納得。2017/04/21

鱒子

67
痛快!キレのいい文章とロシア語同時通訳の独特な視点。個人的にはもうちょっとシモネッタが多い方が嬉しかったです。ダジャレは言語の壁を超えられず閉塞的になるが、下ネタは世界共通。それなのに通訳業者たちは一様にダジャレも大好きだそうです。言葉に対する意識が高い方たちばかりだからかな。エッセイなのにワールドワイドで示唆に富んだ一冊です。2018/10/01

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