文春文庫
バンドーに訊け!

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  • サイズ 文庫判/ページ数 395p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167664015
  • NDC分類 019.04
  • Cコード C0195

内容説明

『不夜城』を書くまで、馳星周になるまで、ひたすら本を読んだ。そして、それについて書いた。坂東齢人の名で、暗中模索で書き続けた書評の数々。熱い批評の向こうに、愛書狂・馳星周の姿が立ち現れてくる。1991~1997、いかにして坂東齢人が“馳星周”になったか、馳星周の原点と足跡を指し示す書評集。

目次

1991(読後の寂寥感が胸を打つ!隆慶一郎『見知らぬ海へ』;読み始めたら止まらない!今月のえびせん本は『褐色の祭り』だ ほか)
1992(奥泉光『葦と百合』はべらぼうに面白い純文学なのだ;健在!北村薫節『覆面作家は二人いる』に◎ ほか)
1993(出久根達郎『佃島ふたり書房』はしみじみといい物語である;中村隆資『天下を呑んだ男』の軽快で奥深い文体がいいぞ ほか)
1994(問答無用の骨太な魅力!梁石日から目が離せない;脳天にドドーンと衝撃、松浦理英子の世界にクラクラ! ほか)
1995(思わずメロメロのもらい泣き!小学生ヒロインの毅然さに胸キュン;藤田宜永、化けの一作!一大長編『鋼鉄の騎士』の登場だぁ ほか)
1996~1997(心地好い小説はもう飽きた!香納諒一の路線を支持するぞ;執拗な描写が圧倒的迫力で迫る!天童荒太が描く家族崩壊のドラマ ほか)

著者等紹介

馳星周[ハセセイシュウ]
1965年、北海道生まれ。横浜市立大学文理学部卒業後、出版社勤務を経て、フリーのライターに。96年、『不夜城』でデビュー。翌年の第2作『鎮魂歌(レクイエム)不夜城2』で日本推理作家協会賞長編部門、99年、『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞する
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海猫

85
当時は本の雑誌を購読していて、収録の書評をだいたいリアルタイムに読んでいたはず。20年以上前のだから取り上げてる作家にしても現役だったり、すでに消えていたり。なんだか無情だのう。書評のはずなのに私事がやたら書いてあってまるでエッセイ集のようにも読める。それゆえになんだか切ない情感が漂う。その切なさが他人事ではないのは当時これに影響されて読んだ本がたくさんあるからか。書評家・坂東齢人としてもっと活躍してほしかった。パソコン通信で本の情報やりとりしてるって羨ましかったね。今ここで私がやってるのも同じことかな?2015/12/30

山田太郎

36
北上次郎のやつも読みたくなるというか、解説書いてるのに、まるで触れてないのがちょっとうけた。2014/11/20

takeapple

16
私が本の雑誌を一番真面目に読んでいた頃(隅から隅まで読んで、琴線に触れた本を全て読んだってことね)、一番好きだった書評家が、坂東齢人だった。自分より1つ下で、同じような冒険小説が好きだったということにあるが、彼の書くものは間違いないと思っていた。まあ北上のおぢさんの影響があちこちに見られるけれどね。今再読してみると、解説に目黒考二が書いているように、馳星周のできるまでのノンフィクションとしても読めるし、先日読んだ『蒼き山嶺』がなぜああいう構成、追っ手を倒したあと が尻すぼみ、となっているかもわかるのだ。2018/05/13

緋莢

12
馳星周の自伝的青春小説『ゴールデン街コーリング』を読み終わった頃に積読本の山から出てきたので、こちらも手に取りました。後に馳星周となる著者が、1991~1997年まで『本の雑誌』で連載していた書評連載をまとめた本です。既に20年以上前なので、『新宿鮫』は、まだ2冊目の『毒猿』を取り上げているし、北村薫の〝正体”が明かされて、がっかりしたという記述があったり、天童荒太の第六回日本推理サスペンス大賞優秀作の『孤独の歌声』を サイコ・サスペンスと書かれているも、サイコの部分が全然面白くないが(続く2019/08/06

澤唯

2
読んでみたい本激増。困る。2013/05/25

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