内容説明
人を殺し、育った修道院兼教護院に舞い戻った青年・朧。なおも修道女を犯し、暴力の衝動に身を任せ、冒涜の限りを尽くす。それこそ現代では「神」に最も近く在る道なのか。世紀末の虚無の中、神の子は暴走する。目指すは、僕の王国!第119回芥川賞を受賞した戦慄の問題作。
著者等紹介
花村万月[ハナムラマンゲツ]
1955年東京生まれ。中学を卒業後、オートバイで全国を放浪し、数々の職業に就く。北海道をツーリングした折の紀行文が旅雑誌に採用され、原稿料を手にしたのをきっかけに小説を書き始めた。1989年『ゴッド・ブレイス物語』で小説すばる新人賞を受賞、若者がもつ峻烈な生命力と疾走感を描いて、多くの読者を得る。1998年『ゲルマニウムの夜』で第119回芥川賞を受賞
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