文春文庫
劇盗二代目日本左衛門―八州廻り桑山十兵衛

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  • サイズ 文庫判/ページ数 349p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167627096
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

関東取締出役、通称八州廻りの桑山十兵衛は悪党どもを追いかける毎日だ。そんなある日、昔の大盗賊日本左衛門の二代目らしき盗賊が関東各地を荒らしまわる。十兵衛たちは必死で一味を追跡するも行方はわからず、探索で浮んできたのは、虚無僧の影、そして老中と繋がる儒者・杉崎斂堂。一連の事件の真相は。

著者等紹介

佐藤雅美[サトウマサヨシ]
昭和16(1941)年、兵庫県生まれ。早稲田大学法学部卒業。会社勤務を経て、43年よりフリーに。60年、処女作「大君の通貨」で、第4回新田次郎文学賞受賞。平成6年、「恵比寿屋喜兵衛手控え」で、第110回直木賞を受賞する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジュール

9
再読。二代目日本左衛門を十兵衛が追っていく。途中で虚無僧に無茶をやり、禁足を申し付けられるが、開き直っている。サラリーマンでも一度やってみたい。最後は偶然のように巡り合い、なんとかやっつける。佐藤さんの場合は最後のオチよりもそこまでの過程が面白い。それと名馬、登との別れは泣ける。2020/08/01

ひかつば@呑ん読会堪能中

9
八州廻りの第3弾。江戸の外、関東一帯を取り締まる桑山十兵衛が盗賊として有名な日本左衛門を追う話。8つの短編だがそれぞれ微妙に関わり、十兵衛が地団太を踏むなど思わずニヤリとさせられながら結末につながっていく話は何とも面白い。作者ならではの捻ったオチにも頷くばかりで、次を探さねば。 2013/07/25

トラジ

7
シリーズ三作目。今回の主軸は押し込み強盗団の探索。30名余りの大所帯だが統率のとれた手際の良さに手掛かりが掴めず・・・。馬担当役人の策略に嵌り愛馬を騙し取られるのだが、馬の渡り先である筆頭老中相手に一歩も引かぬ談判は見事。痛快で胸がすく思い。2017/12/20

nyaboko

7
お話がアチコチに飛ぶので、話の筋を追うのが大変でしたw 途中十兵衛と一緒に犯人を間違えさせられてばかりw たぶんその過程を楽しめる人はこの本をオススメできる。途中の馬の話は「いつも通り泣き寝入りか」と思ったら、ちょっと意外な結末が用意されててよかった。でも主人公の頼りがいあるんだか、頼りないんだかの微妙なラインがたまりませんw2013/02/21

マッピー

4
知らずに借りたら、シリーズものの途中の巻でした。核になる筋は二つ。悪党を江戸送りにするのは、地元の村が人手も金も負担しなければならないため、小さな村をいくつも組合としてまとめ、一件当たりの負担を軽減するという事業について、十兵衛が素案を練るというもの。もうひとつは30人ばかりで押し込み盗賊をするグループのリーダー(?)二代目日本左衛門の正体を暴くこと。関八州を、悪党を追いかけあちこち出かけていく桑山十兵衛は、勧善懲悪の捕物帖とは違い、江戸時代を舞台にした、そこそこできる万年平社員の哀愁を漂わせている。 2016/06/08

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