文春文庫<br> 光源

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文春文庫
光源

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  • サイズ 文庫判/ページ数 428p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167602055
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

誰よりも強く光りたい。元アイドルの佐和が自分を主張し始めた途端、撮影現場は大混乱。苦り切る人気俳優、怒る監督、傷付く女プロデューサー、佐和に惹かれるカメラマン。金、名声、意地、義理、そして裏切り。我執を競い合って破綻に向かう、世にも身勝手な奴らの逆プロジェクトX物語。直木賞受賞後第一作。

著者等紹介

桐野夏生[キリノナツオ]
昭和26(1951)年、金沢生れ。成蹊大学法学部卒。会社員を経て、平成5年、女探偵村野ミロが主人公の「顔に降りかかる雨」で第39回江戸川乱歩賞受賞。平成10年、「OUT」で日本推理作家協会賞、平成11年、「柔らかな頬」で直木賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tsuyoshi

66
叔父の遺品を元に脚本を持ち込んだ新人監督による映画製作。それぞれこだわりがあって不満や葛藤もありつつ順調に撮影が進む中、元アイドル女優の加入により、監督、プロデューサー、主演俳優、撮影スタッフ等それぞれの思惑が掻き乱され、撮影が頓挫してしまう事に。それぞれの内面に潜む野心や欲望、嫉妬等々ドロドロの世界観、ラストに明らかになる主演俳優の壮絶な決意。着地点が見えなかっただけに意外性があって読みごたえがあった。2017/12/14

Yuna Ioki☆

48
1161-364-18 大人の事情の範囲内で中途半端にプライドをぶつけ合ったけどみんなで妥協しないと映画なんて作れないという見本?2015/09/06

chieeee-

30
いつもの桐野作品とは少し違う傾向の小説でした。大きくはお仕事小説になるのでしょうか?映画の制作現場で、監督、カメラマン、プロデューサー、男優、女優たちがそれぞれ自分の夢の為に頑張る話って言えば綺麗なお話に聞こえますが、そこは人間なので、裏切りだったり、プライドだったり、恋愛だったりが絡み合ってまぁ楽しめるお話でした。自分以外信じない登場人物ばかりを読むとグッタリしますが、これがリアルなんでしょうね。 2020/06/12

MATHILDA&LEON

29
映画製作の始まりから終わりまでを描いた物語だが、ラストが想像しなかった結末で驚いた。人が持つ心の内奥を言葉にするとこうなるのか、という感じ。芸能界というのは本当に厳しく恐ろしい世界なのですね。。。2017/12/04

s-kozy

29
自分の思い通りにはならない、この先どうなるか分からない、それは人生そのものだ。エゴが強い人物ばかり出てきて話も荒唐無稽なのに人生を表現しきる桐野夏生ってやはりすごいですね。それにしても「ポートレート24」の行く末、もう少し見届けたかった。2013/08/27

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