出版社内容情報
日中復興のシンボルとして構想された製鉄所建設だったが、日本企業は中国首脳に翻弄される。日中の間で悩む陸一心が選んだ進路は
内容説明
「あつ子、すまなかった、探し出すのが遅過ぎた」―陸一心こと松本勝男は、三十六年ぶりにめぐりあった妹・あつ子に泣いて詫びた。妹は張玉花と名のり、寒村で過労の果てに病いの床にあった。兄妹の実父・松本耕次は、子供らの消息をつかみえぬまま、奇しくも陸一心とともに日中合作の「宝華製鉄」建設に参加していた。
1 ~ 2件/全2件
日中復興のシンボルとして構想された製鉄所建設だったが、日本企業は中国首脳に翻弄される。日中の間で悩む陸一心が選んだ進路は
「あつ子、すまなかった、探し出すのが遅過ぎた」―陸一心こと松本勝男は、三十六年ぶりにめぐりあった妹・あつ子に泣いて詫びた。妹は張玉花と名のり、寒村で過労の果てに病いの床にあった。兄妹の実父・松本耕次は、子供らの消息をつかみえぬまま、奇しくも陸一心とともに日中合作の「宝華製鉄」建設に参加していた。