内容説明
丑の刻、貴船神社に夜毎現われる白装束の女が鬼となって、自分を捨てた男を取り殺そうとする。そんな男の窮地を救うため、安倍晴明と源博雅が目にしたものは!?女の悲しい性を描いた「鉄輪」他、全七篇。百鬼夜行の平安時代。魍魎たちに立ち向かう若き晴明と博雅の胸のすく活躍、魅惑の伝奇ロマンシリーズ第三弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
213
陰陽師シリーズ30周年記念完読プロジェクト https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11399200?sort=book_count&order=desc 今回は、第三巻です。本巻では、蘆屋道満の動きが目立ちます。本巻のオススメは「鉄輪」&「這う鬼」です。 https://books.bunshun.jp/sp/onmyoji2019/05/03
あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...
153
陰陽師、シリーズ第三弾は『付喪神の巻』。平安の世の異界の空気感を纏いつつ、晴明と博雅のコンビが織り成す独特の間は絶妙で、いつの間にか二人のペースに引き込まれている。今回は特に女性の気持ちが強く現れた作品が中心となっていたかも。それと、瓜売りによる「殖瓜の術」は、『沙門空海〜』に出てきた話とも重なり懐かしく楽しめた。肩肘張らずに独特な世界観を楽しませてくれるシリーズ。今後も折を見て。2022/04/05
HIRO1970
148
⭐️⭐️⭐️2巻目を飛ばして3巻目を読んでしまいましたが、まあ大きな問題はなさそうです。前回読んだ1巻目よりも様式美が固まって来ている感じが強くしました。やはり面白い。特に今回は和歌を題材にした話が多いので殊の外、味わい深い作品のように感じられました。皆さんにオススメします。やはり平安のコナンドイルを今回も強く感じました。2015/08/08
KAZOO
134
7つの話がおさめられています。瓜仙人などの話は結構楽しく読めます。また女の嫉妬の話が結構あったのでしょうね。本当に鬼になってしまうのでかなり怖い感じがします。嫉妬といえば歌の試合に負けて亡霊になって出る話もありますね。道萬もいよいよ登場して来ました。2017/09/07
i-miya
64
2011.12.23 (初読) 夢枕獏著。 (カバー) 丑の刻、貴船神社に夜毎現われる白装束の女、鬼の姿で現われる。自分を棄てた男を、取り殺そうとする。そんな男を救う安倍晴明と源博雅、そこで目にしたものは?女の悲しい性『鉄輪(かんなわ)』など7編。百鬼夜行、平安時代。魑魅魍魎、立向若者、安倍晴明、源家博雅。胸掬活躍、魅惑伝奇。浪漫小説、連作三弾。 2011/12/23