文春文庫<br> 意味がなければスイングはない

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文春文庫
意味がなければスイングはない

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  • サイズ 文庫判/ページ数 341p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784167502096
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

待望の、著者初の本格的音楽エッセイ。シューベルトのピアノ・ソナタからジャズの巨星スタン・ゲッツの“闇の二年間”、ブルース・スプリングスティーン、Jポップのスガシカオまで、すべての音楽シーンから選りすぐった十一人の名曲がじっくりと、磨き抜かれた達意の文章で、しかもあふれるばかりの愛情をもって語り尽くされる。

目次

シダー・ウォルトン―強靱な文体を持ったマイナー・ポエト
ブライアン・ウィルソン―南カリフォルニア神話の喪失と再生
シューベルト「ピアノソナタ第十七番ニ長調」D850―ソフトな混沌の今日性
スタン・ゲッツの闇の時代1953‐54
ブルース・スプリングスティーンと彼のアメリカ
ゼルキンとルービンシュタイン 二人のピアニスト
ウィントン・マルサリスの音楽はなぜ(どのように)退屈なのか?
スガシカオの柔らかなカオス
日曜日の朝のフランシス・プーランク
国民詩人としてのウディー・ガスリー

著者等紹介

村上春樹[ムラカミハルキ]
1949年、京都生まれ、早稲田大学演劇科卒業。79年『風の歌を聴け』で群像新人賞を受賞、82年『羊をめぐる冒険』で野間文芸新人賞、85年『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』で谷崎潤一郎賞、96年『ねじまき鳥クロニクル』で読売文学賞、99年『約束された場所で underground2』で桑原武夫学芸賞を受ける。2006年、フランツ・カフカ賞、フランク・オコナー国際短篇賞、07年、朝日賞、坪内逍遥大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

312
全部で10篇からなる、音楽論(演奏論、演奏家論というべきか)。シューベルトのピアノソナタニ長調を例外として、他の項目の共通項は"アメリカ"。クラシック、ジャズ、ロック、フォークまで(スガシカオもあったけど)幅広く取り上げられているが、音楽論としても読ませる力によって抜群の説得力を持って読者に迫る。中でも白眉はブルース・スプリングスティーンとウディー・ガスリーだろう。音楽が置かれた状況や、社会構造との関連にまで論究し、音楽から望見する現代アメリカ論に成りえている。一方、抱腹絶倒なのは「2人のピアニスト」。2012/10/23

アキ

108
彼が大学を卒業して最初に選択したのは、音楽に関する職業だった。その後専業作家になってからは5,6年はジャズをほとんど聴かなかった。彼にとって書物と音楽は重要な要素であり、音楽について思うがままに書かれたこの文章は、聴いたことがない音楽についても心地よく読むことができます。個人的に好んで聴いていたブルース・スプリングスティーン「River」についての文章は、アメリカの80年代の時代背景と、レイモンド・カーバーとの共通点に、とても興味深く読み終えました。ニュージャージー州に住んでいた頃のエピソードもよかった。2023/09/24

chantal(シャンタール)

86
村上さんの音楽的考察。村上さんのジャズ好きは有名だが、私は全く詳しくない。それでも村上さんの文章を読んでると、自分も詳しいような気になるから面白い。ビル・クロウと話をしたこと、前に他の本でも読んだけど、彼の「さよならバードランド」も読んでみたい。ジャズだけでなく、クラシック、ロック、スガシカオまで語られる!スプリングスティーンとカーヴァーの類似点については私も大いに納得。ウディー・ガスリーの章もそうだけれど、最早小説を読んでいるような感覚。そして当然の如く此処で語られた全ての音楽を聴いてみたくなる。2021/01/17

どんぐり

75
村上春樹の音楽エッセイ。『村上ラヂオ』のような気軽に読めるエッセイではないけど、音楽に対する愛情が十分伝わってくる本格的音楽評論である。書名は、デューク・エリントンの「スイングがなければ意味はない」をもじったもの。取り上げているのは、シダー・ウォルトン、スタン・ゲッツ、ウィントン・マルサリスのジャズ、ピアノソナタ第17番ニ長調のシューベルト、汗臭い(と自分が思っている)ブルース・スプリングスティーンにウディー・ガスリーのフォーク、スガシカオのJポップまでジャンルは多岐にわたる。村上がいう「『自分だけの引き2020/03/18

Kajitt22

73
著者の音楽に対する愛情と深い聴き込みは、小澤征爾との対談などで知っていたが、今回も唸った。どちらかというとマイナーなジャズピアニスト、シダー・ウオルトンではじまる音楽エッセイはジャンルを問わず引き込まれた。アーティストや楽曲の影の部分にスポットを当て綴った文章は、まったく!その音楽を聴きたくさせるので困る。今回の一番の収穫はルービンシュタインかもしれない。名前が巨匠すぎて手が出ていなかったが俄然聴きたくなった。まずはショパンから。2020/03/31

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