文春文庫<br> パン屋再襲撃

文春文庫
パン屋再襲撃

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  • サイズ 文庫判/ページ数 221p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784167502010
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

微妙にくい違った人と人の心が、ふとしたことで和んでいく様を、ユーモアとペーソスをまじえ、深海のイメージによせて描く作品集

内容説明

彼女は断言した、「もう一度パン屋を襲うのよ」。学生時代、パン屋を襲撃したあの夜以来、彼にかけられた呪いをとくための、このたくらみの結果は…。微妙にくい違った人と人の心が、ふとしたことで和んでいく様子を、深海のイメージによせて描く六作品。ところで、いろんな所に出てくる〈ワタナベ・ノボル〉とは何ものだろう?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

135
1980年代半ばに書かれた短篇集。表題作以下の6篇は、いずれも基本的には日常を描きながらも、どこかほんの少しズレている、そんな世界だ。村上春樹独特のユーモアと、そしてその底流にはニヒリズムが垣間見える。2012/04/03

HIRO1970

91
⭐️⭐️⭐️村上さんの短編集。いつもながら不思議な世界観の短編が次々と出てきます。どれも短いのでさらっと軽く読めます。ねじまき鳥の冒頭の習作短編が最後に載っていて、ちょっと本編とはバージョンが違うので創作時の推敲の過程を見ているかのようで楽しめました。2014/05/24

こばきよ

66
村上氏の初期の短編6編収録。初期っぽいというか、のちの作品の下地っぽい(まぁねじまき鳥~はもろになんだけど)。内容はありや、なしやというか、読み終えるとあまり残らないのはよくあるところ。暗喩的なところも何を暗喩って考えるとちょっとめんどくさくなってしまうのであまりしない。たまに読みたくなってしまうややハルキストで、作品は全部読みたいなと。一番面白かったというか、所々でかなりニヤリと笑わせてもらったのはファミリーアフェア。こんな兄貴いやだなと思いつつ、こんな兄貴になってみたいなぁと思ってしまった。2014/11/08

tokko

51
再読。「ねじまき鳥クロニクル」の冒頭にもなる「ねじまき鳥と火曜日の女たち」、「山羊のメイ」、「双子の姉妹」、「渡辺(綿谷)昇」など他の小説に出てくる人物たちがちらりと顔をのぞかせるのが楽しい。また村上さんの長編小説が読みたくなってきた。2011/06/26

90ac

50
しばらく途中で寝かせておいた作品の再読。パン屋襲撃の続編ですね。こだわりを貫くわけです。コーラ2個には笑える。「象の・・」も「ファミリー・・」もこだわってます。「双子・・」と「ローマ・・」は?が出たままです。「ねじまき鳥」のいわれはこんなところにあったんですね。どの作品も、昼なのに暗い部屋のような雰囲気。村上さんは渡辺昇の名前で遊んでいますね。2016/09/15

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