出版社内容情報
ハッカー少年、プログラマー、パソコン企業最前線の人々と面接。日本が世界に先がけて行う情報革命についてのヒューマン・レポート
内容説明
コンピュータ文化はいままさに爛熟期にある。コンピュータとかかわってきた世代も、いまや第三世代を迎えるに至った。しかし、コンピュータを操る立場の人と、コンピュータに使われる立場の人の別はいまも続く。コンピュータは人間をどう変えたか。コンピュータ関係者と面接を重ねた精神医のヒューマン・レポート。
目次
1 ハッカーたちの36時間
2 マニア的分業時代の教育システム
3 コンピュータと少女の幸運な出会い
4 コンピュータ・ゲームの作り手と受け手
5 コンピュータ時代の開拓者たち
6 パソコンの輪はひろがるか
7 コンピュータによる教育のための情報工学
8 無言のオフィスが生む精神病理
9 情動知から情報へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
遥かなる想い
174
第18回(1987年)大宅壮一ノンフィクション賞。 急速に進む情報化社会における、 当時の若者たちの日々を描いた本である。 80年代の日本のコンピュータの風景が 味わえて面白い.. 日々の生活に 不可欠となったコンピュータへの 当時の戸惑いが感じられる本だった。2017/07/31
c3po2006
1
★★2016/05/11
Xtrated-Xero.
1
気づけば本書に登場するハッカー青年と同じレベルのコンピュータへの没入が自分にもあった。2014/05/13
amatsukaze
1
著者の視点からは、この本に登場するほとんどの「新人類」は異様な感触を受けるが、社会のほとんどが何らかの形でコンピュータに接するようになった現在はどうなんだろうか?2012/07/22
茶幸才斎
1
初出は1987年。情報化社会の未来にただならぬ匂いを感じた筆者が、パソコンに没頭する若者、コンピュータ産業の牽引者たち、教育現場への応用、SEたちの精神病理など、コンピュータと先駆的に関わる人々へのインタビューを通じて、コンピュータは社会をどう変えつつあるかを考察している。20余年が経って、こんなんなってます、というべきか。今や価値ある歴史資料だと思うが入手困難なのは残念である。意欲に燃える31歳の西和彦や、ひたすら冷静な30歳の孫正義、トロン計画の真っただ中にある36歳の坂村健が登場するのも感慨深い。2010/01/20