出版社内容情報
柳生の分家の生れながら、幼少より剣の道に励み、剣豪とはやされた柳生又右衛門をして、剣の鬼神と恐れさせた兵庫助の諸国への旅
内容説明
たぐいまれな天賦の才と不断の稽古により、祖父石舟斎より柳生新陰流の宗家伝承を約束されている兵介(兵庫助)は、十八歳から無敗を続けていた。二十一歳のとき加藤清正から兵法師範を請われ、伊賀忍者の小猿と千世を連れて肥後にはいったが、お城勤めは身に合わず、諸国修業の旅に出る。小倉で兵介は思わぬ敗北を喫した。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
わたなべよしお
13
久しぶりに再読。津本陽さんって、あまり読んだこともないし、ほかの本はともかく、このシリーズだけは剣豪モノの傑作だと思う。読み始めたら、止まらないわ。2019/02/25
AICHAN
5
剣術の修行や斬り合いのシーンを描かさせたら剣道家の津本さんの右に出る人はいない。兵庫助たちの修行や他流試合の様子が実に緻密に描写されている。自分の経験からだけではなく、柳生新陰流を文献と実見で徹底的に取材したことが窺われる。津本さんの剣術小説を読んでいつも気付かされるのは、剣道と合気道は似ているということだ。剣を持っているか持っていないかの違いにすぎないと言ってもそう間違いではない。「合気道の理合いは剣道の理合いに通ずる」とはよく言われる。柳生無刀捕りなどは合気道そのものとも言っていいと思った。2011/03/25
アルプスの空♪
4
柳生兵庫助一巻から八巻まであり、ワクワクドキドキですぞ!!自分が強い兵法者になったような気分になって、”間合い”を意識してしまうのも何だか愉しい!!小猿も千代もとてもすきだなぁ~~何度再読しただろう(#^.^#)2009/11/13
たけひろ
2
☆☆☆.52020/05/26
Noboru Sugiyama
2
柳生兵庫助の少年期から青年期のお話。やっとお話が回って来た感じ。ワクワクする語り口はさすがだなぁ。千世と小猿のキャラづくりは本当に完璧。これから兵庫助の長い旅に付き合うのが楽しみです。「振りかぶる刀の下こそ地獄なれ」の解釈が僕が昔聞いたそれと違っていたので、もう一回勉強し直そうと思う。 2018/08/15