文春文庫<br> 父の詫び状 (新装版)

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文春文庫
父の詫び状 (新装版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 304p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167277215
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

宴会帰りの父の赤い顔、母に威張り散らす父の高声、朝の食卓で父が広げた新聞…だれの胸の中にもある父のいる懐かしい家庭の息遣いをユーモアを交じえて見事に描き出し、“真打ち”と絶賛されたエッセイの最高傑作。また、生活人の昭和史としても評価が高い。航空機事故で急逝した著者の第一エッセイ集。

目次

父の詫び状
身体髪膚
隣りの神様
記念写真
お辞儀
子供たちの夜
細長い海
ごはん
お軽勘平
あだ桜
車中の皆様
ねずみ花火
チーコとグランデ
海苔巻きの端っこ
学生アイス
魚の目は泪
隣リの匂い
兎と亀
お八つの時間
昔カレー
鼻筋紳士録
薩摩揚
卵とわたし

著者等紹介

向田邦子[ムコウダクニコ]
昭和4(1929)年東京生れ。実践女子専門学校国語科卒業。映画雑誌編集記者を経て放送作家となりラジオ・テレビで活躍。代表作に「だいこんの花」「七人の孫」「寺内貫太郎一家」「阿修羅のごとく」「隣りの女」等がある。55年には初めての短篇小説「花の名前」「かわうそ」「犬小屋」で第83回直木賞を受賞し作家活動に入ったが、56年8月航空機事故で急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yoshida

252
戦前からの昭和の家族を描いたエッセイ集。滋味深い文章。綺麗で趣のある日本語に、過ぎ去った昭和の懐かしい匂いがする。作者が戦前に子供時代を過ごし、当時の昭和の生活が分かり実に新鮮な読書体験となった。頑固な父と、咄嗟の時に動く母の姿も読んでいて好ましい。思うのは人生の不思議な巡り合わせ。作者一家は東京大空襲の被害に遭うが、奇跡的に自宅は焼け残り家族も無事であった。この結果が変われば、例えば両親の庇護が無くなれば困難な戦後を迎えただろう。まさかの日航機事故での急逝も人生の綾かも知れない。素敵なエッセイ集です。2018/08/18

zero1

233
私にとって向田の文章は手本。簡素で無駄がない。直木賞作家というより、「ドラマの人」だった彼女のエッセイは情景が目に浮かぶ。頑固な父親の拳骨で育った長女。高松や鹿児島の景色。空襲の後、芋の天ぷらと白飯がごちそう。そして鰻を鮮烈に記憶している。カレーの郷愁と海苔巻の端が好き。黒柳徹子の9分にわたる長編留守電。すべてがドラマ的。不吉なのが澤地久枝とアマゾン旅行。飛行機が墜落したらダイヤの指輪を物々交換して生き延びるという話。後に向田は台湾での航空機事故で亡くなっている。失って初めて文化的損失が分かる。2018/12/23

あんこ

140
飾らない文章で綴られる向田邦子さんのエッセイ。読んでいると、何故だか思いも寄らぬところからわたし自身の思い出も呼び起こされて、共感とは別の感覚がはたらき少し涙ぐんでしまう場面がいくつかあった。向田さんの過ごした幼少期の時代のことをわたしは知らないけど、鮮明な視覚的表現によって、想像できてしまう。その人の表情までも見せられました。魅力的な人間くささに満ちたエッセイです。2014/09/02

masa@レビューお休み中

128
子どもの頃は存在も知らないまま、なぜか亡くなったときの報道だけ覚えている。そんな向田さんの作品に去年から触れるようになった。気づくと小説だけではなく、インタビュー集や、このエッセイ集まで手にしていた。もちろんどの話も秀逸で面白いのだが、どこかフィクションとは異なる寂しさの余韻が付きまとうような気がした。隣人や友人家族の死、父や家族との思い出、子どもの頃に食べた美味しいもの。寂しさというのは後悔から生まれるのかもしれない。できなかったことを思い返す、亡き人を思い出す。残されたものの宿命なのかもしれないが…。2017/04/20

rico

127
戦前の中流家庭のくらし。家族。仕事。都会の風景。病を得て死を意識し遺言状のつもりで書いたというこのエッセイは、向田さんの人生が詰まってる。脚本家として具体的な言葉と動きと物で世界を構築してきたからか、多分向田さんのお人柄か、無駄がなくすっきりしてて、かつその情景が見え、空気を感じ、音が聞こえるような文章。読みやすいのになかなか読み進められなかったのは、多分1つ1つの章がとても密度が濃くて、それがそのままドラマになりそうな完成度だから。大切に、大切に、繰り返し読みたい。飛行機の話は何かもう・・・。2019/11/18

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