文春文庫<br> スティック

文春文庫
スティック

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  • サイズ 文庫判/ページ数 462p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167275631
  • NDC分類 933

出版社内容情報

イージー・マネーとイージー・デスの町ゴールドコーストに現われた翳ある一匹狼が仕掛ける7万ドル奪取作戦。ブロンド美人もからみ、主人公の侠気がたまらぬ魅力

内容説明

刑務所を出たスティックはムショ仲間の誘いでマイアミにやってきた。札束の運搬を請負うが、いきなりピストルの弾がとんでくる。それからひょんなことがきっかけで、お抱え運転手に身をやつしたスティックは…ギャング、映画プロデューサー、美人投資カウンセラー、色とりどりの人物が織りなす〈レナード・タッチ〉の傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hit4papa

50
7年の刑期を終えた元自動車泥棒スティックが主役の物語です。引かない、媚びない、省みない。タフでクールな40男スティックの、降りかかった火の粉は払います的な生き様がかっこよい!ムショ仲間の復讐という安っぽい話にならないところがいいですね。魅力的な登場人物たちが、映画のシーンが変わるような場面展開の中で、あるときは面白おかしく、あるときは緊張感をはらみながら描かれていきます。フロリダという地上の楽園で繰り広げられるドタバタ劇が、とっても愉快です。なお、本作品は『スワッグ』の続編ですが、本作品単独で楽しめます。2019/11/16

タツ フカガワ

42
7年間の服役を終えたスティックの娑婆での初仕事は、ムショ仲間レイニーが持ち掛けた20万ドルの運び屋だった。ところが待っていたのは銃弾で、レイニーは死亡、スティックはからくも逃げ果せるが、以後暗黒街から狙われることに。マイアミを舞台に繰り広げられるのは、一癖も二癖もある男たちがマネーゲームに翻弄されるドラマ。しゃれた台詞やラストのオチなど、とても映画的(解説によれば本作も映画化されたが大コケだったらしい)な作りですが、サスペンスというか刺激に欠け、いまいち盛り上がりませんでした。2023/08/21

Tetchy

5
レナード作品の中でも特に先の読めない作品だった。作者が行き当たりばったりで書いているとしか思えないほど、主人公のスティックが縦横無尽に動き回る。こんな物語に最後きちんとオチがつくのだから物凄い。こういう話を読むとレナードが作ったのではなく、あたかもそういう話が実際にあってそれをレナードが小説にしたとしか思えない、それほど「作っていない」感じがするのだ。しかし以前とは違い、さすがに色々読んできている現在では終わりよければ全て良しという手には乗らないぞという捻くれた思い故に全面的には賞賛できない自分がいる。2009/10/27

bapaksejahtera

4
怪作である。強盗を働き刑務所に入った男。主人公は出来する事件に受け身で流されるだけと当初は感じたが、結果的に4人を殺害してもなぜか憎めない悪党。この作者は面白い。2019/11/25

sugimo2

4
すばらしい!誰にもまねできない軽妙な会話はまさにレナード・タッチ。2009/06/13

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