文春文庫<br> 零戦燃ゆ〈1〉

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文春文庫
零戦燃ゆ〈1〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 376p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784167240097
  • NDC分類 916
  • Cコード C0131

出版社内容情報

第二次大戦の勝敗を決した大空の対決は日米の技術と国力、価値観の戦いだった。両国技術者、搭乗者のドラマを軸に描く決戦の全貌

内容説明

零戦対グラマン。第二次大戦の勝敗を決した大空の対決は、日米両国の技術と国力、価値観の対決であり、今日の日米経済摩擦のひな形とも言えるものであった。日米両国のパイロット、技術者、軍人たちのドラマを軸に、両国での取材と新資料から複眼の視点で描く日米決戦の全体像。全6巻の1は開戦からミッドウェー前夜まで。

目次

第1部 ハワイとフィリピンに突如出現した零戦は米軍を戦慄させた。常識を超えた空戦性能と航続性能は米軍パイロットには謎めいて見えた。
第2部 優位を守るには自らを超えなければならない。設計陣は零戦後継機の設計に苦悶、米側はF6F開発を急ぎ、日米は技術競争に突入する。
第3部 連合艦隊はミッドウェー作戦で一気に米空母部隊を壊滅させようと出撃するが、戦勝気分の蔓延が運命の大逆転をもたらすことになる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

イプシロン

32
戦後40年頃に書かれた作品なので、その後発表された考証や真発見がないだけに誤謬もある。が、それでも、あのとき何があったのかという事実だけを、零戦を中心軸にして坦々語ってゆくノンフィクション性の高さは素晴らしいものがある。戦争(に限らないが)、知る行為に最も必要なのは、その時なにがあったのかという事実を知ることであるということを教える良書といえるだろう。後世の人たちが結果論でもってあれこれ批判・批評する風潮は嫌いである。事の善し悪しはまず置いて、その時なにがあったのかを探求することが、2020/09/12

イプシロン

26
各国の代表的な工業製品から、その国の国民性、思想、産業基盤や国力を窺うことができる。それらを勘案することで、自国製品の長所・短所を見抜き、いかにして国際競争力を得るかの指標とできる。という視点を軸にして、当時の主力戦闘機であった零戦に焦点を当てた作品。視点は秀逸だが、考証面を含めて貧弱さ感じた。ノンフィクションなのに、誤認や誤植が多すぎるのだ。零戦の射撃装置が操縦桿にあることになっていたり、「翔鶴」が「祥鶴」になっていたりと酷すぎる。小説であるなら我慢もできるが、ノンフィクションと謳っているのだから……。2023/07/15

クライン

7
戦後70年という節目の年、大和と対をなす巨大戦艦・武蔵が発見されたニュースがあった。年若い人の中には、アメリカと戦ったことすら曖昧な出来事になっていると聞いたことがあるが、そんな彼らでもこの2隻の戦艦の名、そして[零戦]の名を知らぬ人は少なかろう。それまでの戦争の常識、概念を覆した日本が世界に誇る傑作機、だがそれは同時に自らをある意味追い込んでいく存在にもなっていった。著者らしい丹念な筆記で、日米双方の動きを連ねていく。ミッドウェイ直前までが収録、次読むの辛いが、ここは慢心を排し進撃するものである。2015/04/06

むらきち

6
零戦の事だけでなく戦局の事や雷電、F6Fなどの開発話も入れて比較したり、現代の自動車産業、経済摩擦、経営学などに例えての説明もあり、零戦の立ち位置がよく分かると思います。 あと、教訓を格言でしめるとこが良かった2011/05/10

ちゅんぴん

2
初めて零戦に関する本を読んだが、零戦の戦闘性能がいかに優れていたのか驚いた。しかし、日本・アメリカの今後の戦略によって戦況は変わってしまうのだろう。 戦局だけでなく、技術者の視点から描かれているのも面白い。2011/11/04

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