感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
カムイ
41
いよいよ、官渡の戦いへ!カムイは著者の策略にまんまと嵌まりました。公明も劉備に迎えられ参謀に天下三分の計を唱える。それにしても袁紹の優柔不断、味方に見限られのもわかる。次巻では赤壁の戦いへといざ出陣。2022/11/06
金吾
30
○劉備の梟雄振りがなかなかいいです。また頂点近くからあっという間に没落する袁紹、袁術兄弟もなかなかツボに入りました。2023/02/18
飛鳥栄司@がんサバイバー
15
呂布がふてぶてしく死んでいった。演義に書かれている呂布像とちょっと違っていて芯まで憎めないヤツだった。そして官渡の戦い。これがまた作者の独自解釈である、曹操と劉備の地下同盟の設定が斬新で、袁紹が可哀想に見えてくる。官渡の戦い後の袁家の滅亡まできっちり書かれていて満足。舞台は北から南へ。曹操との地下同盟が終わり、劉備が荊州へ。2行で終わる三顧の礼で孔明を手に入れて、劉備本格始動の幕開けを予感させる。物語の開始は五斗米道視点だったから、そろそろ張魯の出番もあっても良さそうだけど。次巻は赤壁の熱い戦いから。2022/07/28
HaruNuevo
11
呂布の滅亡、官渡の戦い、袁家滅亡、三顧の礼、荊州降伏、そして赤壁前夜へと、目まぐるしく舞台が変転する第4巻 曹操と劉備の地下同盟という仕掛けは陳先生独特のもので面白い 万民の生命と生活の安定を願うと著者が諸葛孔明のキャラ付けをすら一方で、荊州降伏後の劉備の逃避行に付いていった万余の難民を曹操軍に追いつかれた時の煙幕に使うというエグい戦術をとらせる軍師として描くところに、矛盾を感じつつ、次はいよいよ赤壁である2022/07/04
名駿司
6
★★★★☆ 官渡の戦いから長坂坡の戦いまで。吉川三国志を読むと劉備好きになるとよく言われる。私の初三国志も吉川ものだったが、劉備の大儀小儀混同の迷いや、変節しながらも聖人君子扱いが好きになれなかった(迷わず曹操派になった) この秘本の、劉備が袁紹に走ったのも劉表を頼ったのも、全て曹操との密約という陳舜臣流解釈には得心が行った。少容・陳潜の出番は減ったが、それでもあった少容のいいとこ取りと、長坂坡の名シーン抜きだったのは残念。献帝を追込んだ曹操の言動も描写不足かな。それらを覆す面白い新説・ストーリーだった。2017/08/25