出版社内容情報
二夜続いて腕利きの同心が殺害された。その手口は半年まえ平蔵を襲った凶刃に似ている……あきらかに何物かの火盗改メ方への挑戦だ!恐るべき敵に立向かう大活躍
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
おとん707
5
15巻目にして初めての長編小説。今まで短編の小気味良い展開に慣れていたので長編は散漫になるのではないかとも思ったが杞憂だった。物語は珍しく鬼平が自分を狙う見えない敵に怯える夢から始まるがすぐに懸念は現実となる。火盗改め方は総動員となり鬼平の息子辰藏も加わって、舞台も江戸市中、郊外、常陸、武蔵、相模に及ぶ。鬼平の憎む畜生働きに、鬼平もしばしば目こぼしをする正統派盗み「つとめ」が絡み、謎解きも楽しめるし剣の技も楽しめる。短編鬼平のエッセンスがこの長編に凝縮されている。頼りなかった木村忠吾も立派になった。2022/09/27
uǝsuoıɥɔno
2
いつもと違い、長編物。2019/04/26
annie_AT
2
楽しく読んだけど、長かった。長編読むのは久々だからかなぁ?やっぱり鬼平かっこいいです。2011/07/04
よしみん
2
自分も鬼平に誉められたい。そんな期待から頁をくる手が止まらない事に気がつきました。左馬に限らず、味の出て来た同志達を引っ提げ、正に『長編ならではの興趣満々(説明文)』でした。2010/03/20
HaruNuevo
1
『その男は、燃えるように赤い空を背負って立っている』 書き出しからこれまでの14冊とは一味違う不穏な雰囲気を漂わせる、シリーズ初の特別長編。謎解き、剣劇、人間観、情味、いろんな要素が渾然となりながら、極上のミステリ、サスペンスとして成立している。 何度読んでもドキドキする長編だ。2020/03/16