出版社内容情報
時の滴りは、時の成熟。折にふれ綴られたよしなし事は、醗酵して、芳醇な言葉の酒と化す。具体的な生活提言を含めたエッセイ九九篇
内容説明
自宅に泥棒が入ってしばらく後、女子中学生から一通の便りが舞い込んだ。中には図書券とともに、「遠藤さんの盗まれた本代の一部にしてください」と一言したためられていた…。せちがらい世の中で人への信頼を結ぶ、宝石のようなエピソード。折々の社会問題にふれての苦言、提言、助言。時の滴りを静かに発酵させる随想録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ワッツ
4
遠周晩年の珠玉随筆。高校以来の再読で,軽い随筆ながら楽しく真剣に読んだので覚えていることも多く,また今までの自分の指針になっているような内容も多かった。春の夕暮に誘われて、の酒の楽しみが,なんとも言えず幸せそうで,こちらも飲みたくなる。日本語の色・つや・匂いでは,生き様,部分という日本語はないと言いきっていて,爾来二十年小生は生き様という言葉を聞く度に違和感を抱いてきた。落語という芸の考えが素敵だ。「文学のおいしさ」は,遠周がまさしく文学のおいしさを我々に教えてくれていて,これは幾度も読み返したい。2017/02/23
you123
0
エッセイ集ですが、テーマが弱すぎます。「だからどうしたの?」みたいなことが多すぎます。 2011/07/07
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