出版社内容情報
幕末、突如革命に向って暴走をはじめた長州藩──その思想的原点に立つ吉田松陰と、彼の遺志を継いで倒幕戦争を指導した高杉晋作の二人を中心に描く長篇歴史小説
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さつき
58
司馬塾BCに参加するため10年ぶりの再読。だいぶ忘れているので楽しく読んでいます。吉田松陰の強烈な個性、その激越な主張などは頭にありましたが、変わっているのは本人だけでないことに気づきました。父、母、叔父など松陰を育てた人々はみな個性的。一人の人物が生まれ育つにあたって、周囲の環境はやはり大きいですね。続きが楽しみです。2017/04/03
AICHAN
40
図書館本。蔵書を売り払ってから初めての再読。松蔭は幼少時から過酷な教育を受けた。超パワハラの悲惨な教育。素読のときに頰に止まった蚊を払っただけでぶん殴られる。あまりの惨さに母は「寅や、死んでしまいなさい」と思ったほど(松蔭の名は寅次郎)。それでいて松蔭はまっすぐに成長した。それには大らかで明るい母親の存在が大きかったのではないかと司馬さんは書いている。私もそう思う。私も親父に殴られながら勉強したが、まっすぐには成長しなかった。母親が父を怖がって縮こまっていたせいかもしれない。父の暴力は母にも及んでいたのだ2018/03/24
☆エンジェルよじ☆
29
歴史小説で高杉晋作の名前が出てくると必ず眼にする吉田松陰。どんな人物なんだろう?と気になっていた。声高に己の思想を主張するような人かと思ってた。人の善のみを信じるような純粋培養の青年だったんですね。この巻は序章ですね。これから波乱が待ち受けてる?2014/03/25
myoko
20
某サロンにて司馬作品で盛り上がった際、皆さんがお奨めしていた作品で、未読だった作品。ただの大名だった長州藩が松蔭以後、幕末の一大勢力に至るまでの話。政府の押せば引く弱腰外交はこの時代、すでにペリーに見破られている。今と違うのは、日本国中が憂国の士であふれているということ。この本には今の外交問題についてのヒントがあるように思う。2010/11/04
り こ む ん
18
吉田松陰と高杉晋作のお話。感想は、全巻読了してから書きます。2013/07/23