文春新書<br> 新選組 粛清の組織論

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文春新書
新選組 粛清の組織論

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  • サイズ 新書判/ページ数 263p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166610730
  • NDC分類 210.58
  • Cコード C0295

出版社内容情報

殺した敵は25人、粛清した同志は40人! 芹沢、山南、伊東ら??粛清された敗者?≠フ視点から組織の暗部を描く全く新しい新選組論。

【殺した敵(25人)より、粛清した味方(40人)の方が多い!】

江戸の農民出身である近藤勇、土方歳三、沖田総司らは、京都で剛剣を振るい、最期まで武士らしく散っていった――それが一般的な新撰組の「正の歴史」だろう。
だがしかし、新選組のヒーローであるはずの土方歳三と近藤勇が、“局中法度”の名の下に、大量の味方を惨殺していたことはあまり知られていない。
総勢約520人の隊士のうち、40人が粛清・暗殺で命を落としたとされる。芹沢鴨、新見錦(以上局長)、山南敬助(副長)、伊東甲子太郎(参謀)、藤堂平助(隊長)、武田観柳斎(軍師・隊長)ら幹部クラスも犠牲になっているのだ。池田屋事件を含む、京都市中警備という正式な隊務で殺害した敵が25名なのだから、その多さには戦慄が走る。
なかでも有名な粛清は、?@芹沢、?A山南、?B伊東グループの御陵衛士粛清事件「油小路の変」だろう。
幕府に顔が利いた新選組の始祖・芹沢一派を殲滅して「近藤・土方政権」が確立するや、今度は組織のブレーンであり、江戸道場時代からの仲間であった山南を切腹に追い込む。そして次の大粛清は、近藤が組織拡大のため三顧の礼で迎えた伊東一派だ。尊皇(伊東)vs佐幕(近藤)思想観の対立化が表面だつと、今度は再びナンバー2を脱退させ、江戸の道場時代からの仲間(藤堂平助)もろとも惨殺する――。
ならず者集団を統率するとは言え、組織に反する者は幹部でも殺す。殺された彼らは本当にただの??悪者?≠セったのか?
粛清された??敗者?≠フ視点から、組織が抱える暗部をえぐり出す、全く新しい新選組論!

内容説明

殺した「敵」(26人)よりも、粛清した「味方」(40人)の方が圧倒的に多い!芹沢鴨、山南敬助、伊東甲子太郎ら“粛清された敗者”の視点から組織を描く、まったく新しい新選組論。

目次

序章 新選組は誰を殺したのか
第1章 芹沢鴨 破天荒な「巨魁隊長」
第2章 山南敬助 謎多き「脱走」の真実
第3章 伊東甲子太郎 「策士」は策におぼれたのか
第4章 近藤勇 粛清の「復讐」に散る―
終章 土方歳三 新選組の「一分」

著者等紹介

菊地明[キクチアキラ]
1951年東京都生まれ。幕末史研究家。日本大学芸術学部卒業。「新選組検定」を監修するなど新選組研究の第一人者として知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かわうそ

64
★★★★☆新選組の歴史は幕末の激動の歴史を表していると言っても過言ではない。暗殺した人数よりも粛清した人数の方が多い(暗殺した人数26人、粛清された人数40人)という比較の仕方には同意はできない。水戸藩出身の隊士(芹沢グループ)は「尊王敬幕」、近藤グループはあくまでも親幕であるという同じ「尊皇攘夷」の立場でありながら幕府と朝廷が対立した場合どちらにつくかという微妙な思想の差で対立し、粛清に至るというところに中核VS革マルを彷彿とさせるようなものを感じた。歴史は同じことの繰り返しである。2017/01/06

Die-Go

55
図書館本。新選組において隊士の粛清は連綿と続く組織作りに欠かせないものだった。その粛清の歴史を文献を基に羅列する。しかし、てっきり、粛清によって如何に新選組の組織作りがされていたのかを深く論じるとばかり思ってたので拍子抜け。結論も何もない。買わなくて良かった。★★☆☆☆2018/01/26

こばまり

51
組織論というよりも、鴨、山南、甲子太郎の顛末を改めて。この手のものをいくつか読んでうっすら気付いていたが、がむしんこと永倉新八翁の晩年の振り返りがその後の研究者をわりと翻弄している。2022/03/12

り こ む ん

35
組織論なのか?粛清された側にスポットをあてたのは分かるのだけど…組織論としてのべられているか?と聞かれると…普通に新撰組を語るにあたり出てくる粛清の史実。冒頭の表がいくらか、論じてる感は有るけれど形だけで、組織論ではなく「粛清の史実」かなぁ?2017/09/17

薦渕雅春

30
今度、新選組を題材にした映画があるようなので、読んでおこうかなぁ と思い図書館で借りてみた。内容的には難しくて、難しいと言うよりも分かりづらいって感じ、で 読みづらかった。途中でやめようかとも思ったが、第四章 が 近藤勇の章、終章 が 土方歳三の章だったので興味があり頑張って読んだ。殺した「敵」26人 よりも、粛清した「味方」40人 の方が圧倒的に多い、との帯のセリフ。芹沢鴨、山南啓助、伊東甲子太郎 と名前は聞いた事はあるが、新選組の中ではあまりメジャーではない人物にスポットが当たっていたのも馴染み薄い。2020/02/10

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