出版社内容情報
単細胞生物と侮るなかれ。複雑な迷路を解く粘菌の賢さに学ぶべし。イグ・ノーベル賞受賞研究者が贈る、粘菌に学ぶ情報処理の極意。
単細胞で脳も神経もなく、大きさも性別も、生物学上の分類さえ融通無碍な生物・粘菌。その粘菌が人間でも難しい迷路を解き、現代の発達した交通網をも独自に作り上げてしまう。単細胞生物でありながら、どこまでも賢い。その賢さはどこからやってくるのか。
日々複雑怪奇な思考に挑んでいるようで、実はヒトがいつしか忘れがちな「単純に見えて賢い思考のプロセス」を、今こそ粘菌に学ぶべし。「人びとを笑わせ、そして考えさせる研究」に贈られるイグ・ノーベル賞を2度も受賞した著者が、粘菌の生態と秘密、そして生物の秩序づくりのしくみを明らかに。現代社会をもチクリと風刺する知的興奮あふれる1冊。
内容説明
脳も神経もなく、形を様々に変えたかと思えば、生物学上の分類さえ融通無碍、南方熊楠がその生涯を捧げたことでも有名な粘菌。単細胞と侮るなかれ。迷路を解き、発達した交通網をも独自に作り上げる。森の中、落ち葉の下。実は身近な粘菌の、「単純にみえて賢い」思考と生態が明らかに。
目次
第1章 イグ・ノーベル賞顛末記
第2章 粘菌の知 ヒトの知
第3章 ヒトもアメーバも自然現象
第4章 粘菌のためらい―科学と文学のあいだ
第5章 不安定性から読み解く秩序づくりのしくみ
第6章 ヒトは粘菌に学べ
著者等紹介
中垣俊之[ナカガキトシユキ]
1963年愛知県生まれ。北海道大学電子科学研究所教授。粘菌をはじめ、単細胞生物の知性を研究する。北海道大学薬学研究科修士課程修了、名古屋大学人間情報学研究科博士課程修了。製薬企業、通信制高校非常勤講師などを経て、理化学研究所(97年4月~2000年10月)。その後、北海道大学電子科学研究所准教授、公立はこだて未来大学システム情報科学部複雑系知能学科教授を経て現職。2008年、2010年にイグ・ノーベル賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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