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文春新書
日本のインテリジェンス機関

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  • サイズ 新書判/ページ数 192p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166604630
  • NDC分類 391.6
  • Cコード C0231

内容説明

情報戦とは、砲弾なき知恵の闘い―。英にMI6、インドにRAWあり。主要各国の政策決定のベースには、それぞれのインテリジェンス機関が入手した独自の情報が存在する。日本はどうか。弱体な組織がバラバラに活動。これが現状だと著者。この国に漂う対米追随感、対中国無力感を払拭し、大国のエゴがぶつかる国際社会で生き残るために今、打つべき手は何か。旧陸海軍の失敗、歴代内閣が直面した有事を検証し、情報の収集・分析・活用の急所を詳述。辣腕の元内調室長による「視えざる戦場ガイド」です。

目次

第1章 インテリジェンスの前庭で
第2章 内閣情報調査室の仕事
第3章 総理報告
第4章 インテリジェンスの手法
第5章 日本人の情報観
第6章 北朝鮮ミサイルと日の丸衛星
第7章 「対外情報庁」構想
第8章 インテリジェンスの裏庭で

著者等紹介

大森義夫[オオモリヨシオ]
1939年、東京生まれ。都立両国高校、東京大学法学部卒。63年、警察庁に入庁。日本政府沖縄事務所、在香港総領事館領事、鳥取県警察本部長、警視庁公安部長、警察大学校校長を歴任。93年~97年、内閣情報調査室長。現在、NEC取締役専務を経て、同社顧問。外務省「対外情報機能強化に関する懇談会」座長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

coolflat

6
著者は元内閣情報調査室長。日本版NSCの構造を知る上で参考になると思われる。インテリジェンスの目的と動機は、日本が独自のインテリジェンスを運用し、独自の情報を収集すれば、独自の政策を持つことができる事にある。そうなれば外交において、対米追随感や対中無力感を払拭できる。インテリジェンスは、インフォメーションと違い、入手した情報に分析と判断を加える事である。意外だが、情報の95%は公刊資料から入手する。新聞のスクラップ作り等、データベースの蓄積が大事。そしてこれも意外だが、内調は尾行や張り込みは全く行わない。2013/11/25

Naota_t

5
★3.4/「情報の95%は公刊資料から入手する」とは、佐藤優氏も言っていた。大森氏は元内閣情報調査室(内長)室長でNEC顧問も務めた。内長はインテリジェンスを扱う唯一の国家機関で官邸の直下に属する。本書では、普段の業務や海外との比較、仕事論までエッセイに近い。首相と毎週30分MTGを持っていただけに文章を書くのも上手い。欧米に比べれば、内長の規模や質を強化した方がいいと思うが、縦割行政気質が抜けない限り難しいと思った。現在の内長では、統一教会やコロナをどのように分析し、総理に共有しているのか気になる。2022/08/22

くりのすけ

5
著者の内調時代の回顧録のようなものであるが、インテリジェンスに対する日本の無力に、寒いものを感じさせられた。しかし、著者の経験を通じた日本の将来を案じた記述は一計に値するだろう。特に、未だなされていない「対外情報庁」構想は非常に納得である。2015/05/21

月式

4
映画「新聞記者」でひたすら薄暗い節電ルームでSNSにカキコミをして世論誘導を図る素敵なブラック職場として描かれていた内調の現実を知りたくなり手に取る。日本の諜報能力の貧弱さに暗澹たる思いになりつつ、インテリジェンス要員にはレンジャー部隊の教練を受けさせてふるいにかけろ等の大森さんの未来への提言が良い。2019/08/11

ゆきまさくん

3
元内閣情報室長である大森義夫氏による日本のインテリジェンスの入門書。情報戦とは、砲弾なき知恵の戦いと言われるが、日本はこの情報戦略機関が弱かった。15年も前の古い本ではあるが、未だに氏の提言や指摘は色あせない。本書の最後の方で、インテリジェンスの持つもう一つの意味は知性だから、良書に親しみ、良き友を得て知性と共に生きてくださいと氏は締めている。参考文献からの引用も多く、参考になった。2020/04/16

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