文春新書
拒否できない日本―アメリカの日本改造が進んでいる

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  • サイズ 新書判/ページ数 229p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166603763
  • NDC分類 319.530
  • Cコード C0295

内容説明

建築基準法の改正や半世紀ぶりの商法大改正、公正取引委員会の規制強化、弁護士業の自由化や様々な司法改革…。これらはすべてアメリカ政府が彼らの国益のために日本政府に要求して実現させたもので、アメリカの公文書には実に率直にそう明記されている。近年の日米関係のこの不可解なメカニズムのルーツを探り、様々な分野で日本がアメリカに都合のいい社会に変えられて来た経緯を、アメリカの公文書に則して明快平易に描く。

目次

1 北京・シカゴ枢軸の怪(ささいな発端;中身はアメリカの制度の焼き直し ほか)
2 対日圧力の不可解なメカニズム(阪神・淡路大震災;半世紀ぶりの建築基準法大改正 ほか)
3 この世はアングロ・サクソンの楽園(バブル経済の破裂;株価に翻弄された人生 ほか)
4 万人が訴訟する社会へ(「わたし、訴えてやる!」;訴訟社会への急激な変化 ほか)
5 キョーソーという名の民族宗教(フリードマン教授の誕生日;大恐慌とケインズ革命 ほか)

著者等紹介

関岡英之[セキオカヒデユキ]
1961年、東京生まれ。84年、慶応義塾大学法学部卒業後、東京銀行(現・東京三菱銀行)に入行。証券投資部、北京駐在員事務所、国際協力銀行出向などを経て、十四年間勤務の後に退職する。99年、早稲田大学大学院理工学研究科に入学。2001年、同修士課程を修了。『なんじ自身のために泣け』(河出書房新社、02年)で第七回蓮如賞を受賞する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

287
アメリカの強力な意思に日本が振り回されているように感じた。少なくともアメリカの年次改革要望書を見れば日本政府の方針が分かるような情けない国家にはなってほしくないな。2016/05/09

かず

21
★★Audible。流し聴き。2017/12/02

mazda

21
日本の建築基準、会計基準が、日本の意向で国益を考えて変更されたのではなく、アングロサクソンのための利益を優先しているという点が強調されていました。まあ、ほとんど正しいでしょうね、きっと…。ジャイアン(アメリカ)が国内で困った問題に遭遇して「おい、日本、何とかしろ!」と一喝すれば、スネ夫(日本)が二つ返事でいうことをきくということでしょう。アメリカに善意を期待する方がバカで、ある意味トランプが言うように保護貿易、自国主義にもどれば、こんな状況からも解放されるのでしょうけど…。2017/07/12

金吾

20
外圧によりルールを変えていかれ不利になっていくのになすがままの日本への警告です。戦略的な思想を各国民のみならず、リーダーやマスコミ等情報を得ている立場の者まで保持しておらず、また自分で物を考えないことが原因だと思います。歴史的に内輪の村社会なので必要なかったのかなとも感じました。2022/02/15

Nobu A

15
関岡英之著書初読。2004年初版。久々に頁を捲る手が止まらなかった。最後の件「そんなヒマがあったら頭を冷やして、おのれがつくりあげた国の内側を、じっくり見渡して見るがいい」が本音だろう。一面的な諸点があるが、参考文献を揃えて米国の利己的な内政干渉を平明な言葉で解説。日本人が想定する「自由」とは違う、アメリカ人の抱く「競争」や「個人主義」と繋がる言葉の思考回路や歴史的背景等、腑に落ちることが多い。引用本も興味を引いたのでその場で数冊ワンクイック購入。読了後、著者をググると去年58歳で死去だと。若くして残念。2020/04/14

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