内容説明
「昆虫園」を開設し、市民に向けた解説やNHKラジオの「子供科学電話相談」などに力を尽してきた元多摩動物公園園長の著者は、一方で、里山の昆虫の野外観察を50年以上積み重ねてきた。本書はそのフィールドワークの成果の中から、とっておきのエピソードを集めたものである。アリの巣で育てられる蝶、泥棒をする蜂、トンボの交尾の意外な仕掛け、タガメの子殺しなど、ここに紹介されている不思議な生態からは、昆虫たちの驚くべき“生きる知恵”がうかがえる。
目次
第1部 そもそも昆虫とは何か(いったいどのくらいいるものか;なぜ大きくなれないか;翅をもつようになった秘密;危ない橋を渡る「食」の戦略;生き残る確率と寿命)
第2部 わが半世紀のフィールドノート(蝶を育てるアリ;冬を生き抜く翅のない蛾;狩り蜂は二度敵をだます―蜂やアリの高等戦術;カマキリの雌は雄を喰わない!?;優雅なトンボにひそむエゴ;タガメの子殺し;ホタルはなぜ光るのか;カンタンの音に聴きほれる;カムフラージュするってほんとうか)
著者等紹介
矢島稔[ヤジマミノル]
1930年東京生れ。昆虫学者。東京学芸大学卒業。61年、東京都多摩動物公園に勤務し「昆虫園」を開設。64年、月刊誌『インセクタリウム』創刊。87年、多摩動物公園園長となり、翌年「昆虫生態園」をオープン。91年、文部大臣表彰。99年より群馬県立「ぐんま昆虫の森」園長として今に至る。主な著書に『わたしの昆虫記(1)黒いトノサマバッタ』(小学館児童出版文化賞受賞)など
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感想・レビュー
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