観なかった映画

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  • サイズ B6判/ページ数 328p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163906041
  • NDC分類 778.04
  • Cコード C0095

出版社内容情報

映画はどこか偉そうだ。監督や役者名を言えなければ語る資格なし? 通の語りから遠く離れて、映画作品を微視的に見つめた異色評論!映画ファンたちの話はなにかと「すごい」。

「今年は何百本も観た」「あの監督はすべて観た」と盛り上がる。

「観なかった」側は、その話には入れない。

でも、映画の中で何が起きているのかを語るだけで、

映画を語れるのではないか?



マニアックな語りから遠く離れて、

映画にしかできないことに注目する、

長嶋有&ブルボン小林、初の映画評論集!





【目次より】

映画みたいな名前(『ヴィダル・サスーン』)

市民のバイクを奪うこと(『007 スカイフォール』)

心を射ぬくワンカット(『ホーリー・モーターズ』)

「玩具」としてのリメイク(『死霊のはらわた』)

名前を題に冠した納得感(『板尾創路の脱獄王』)

作家が主人公の映画(『ワンダー・ボーイズ』)

アニメーションの甲斐(『君の名は。』『この世界の片隅に』)

2012‐2016の映画備忘録

……ほか、書き下ろし多数収録!



試写会で、DVDで、飛行機で、撮影現場で、

もちろん劇場で、観まくった新作200本以上を紹介。

長嶋 有[ナガシマ ユウ]

内容説明

長嶋有が観なかった…といいつつ、観た映画も200本以上!役者名を語らず、映画の「甲斐」を突きつめた(見つめた)、ぐっとくる映画評。

目次

長嶋有の「読む、映画」(映画みたいな名前『ヴィダル・サスーン』;のんきな表情の甲斐『バッド・ティーチャー』 ほか)
ブルボン小林のスーダラ鑑賞記(観客と作中人物の共犯関係『南極料理人』;映画を「分かっている」ことが分かるから『しんぼる』 ほか)
書き下ろし1(映画にまつわる名前『スピード2』;作家が主人公の映画『ワンダー・ボーイズ』 ほか)
パンフレット他(ぶっちゃける時代のはじまり―ゼロ年代とさまざまな「観なかった映画」のこと。;ほころびないから苦い味『シュガー・ラッシュ』 ほか)
書き下ろし2(映倫とは別の映画の倫理;映画原作者はバズーカ砲を持っている ほか)

著者等紹介

長嶋有[ナガシマユウ]
1972年生まれ。2001年「サイドカーに犬」で第92回文學界新人賞を受賞してデビュー。翌年「猛スピードで母は」で第126回芥川賞受賞。07年、『夕子ちゃんの近道』で第1回大江健三郎賞受賞。16年、『三の隣は五号室』で第52回谷崎潤一郎賞受賞

堀道広[ホリミチヒロ]
1975年生まれ。98年『月刊漫画ガロ』でデビュー。漆職人として勤める傍ら漫画の持ち込みを続け、03年第5回アックスマンガ新人賞佳作(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

アマニョッキ

45
長嶋有(withブルボン小林)の「名詞を言わない」映画評。一番好きだった評は「みなさん、さようなら」の「人が一生に摂取していい濱田岳成分をこれで摂取しきってしまった感じ」というもの。まさにそれ。中学生から30歳までずっと濱田岳。1分位笑ってしまった。(ってか、言ってんじゃん、固有名詞)作家ならではの映画の見方、面白いです。「別にそんなに優しくされさたいわけじゃなかった」って、別れ話のときの彼女か。とりあえず、貞子VS伽椰子は観たい。ホラー苦手だけど。2017/10/06

おかむら

35
長嶋有の映画評本。楽しい! 長嶋有よりブルボン小林寄り。「007スカイフォール」の感想が「市民のバイクを奪うこと」って。そこかい!確かに! 映画の(部分の)面白がり方とダメ出し方が長嶋有独特。長島クオリティー。笑いながらウンウンうなずく感。巻末の過去4年間で観た映画全感想もついててサービス精神溢れてます。イラストも楽しいよ!2017/04/22

まゆ

15
映画にそこまで興味がなくて観てないものがほとんどだけど、長嶋有が読みたくて買った。そして(特に後半にすすむにつれて)すごく楽しかった。「映画原作者はバズーカ砲を持っている」で「ピストルですむところをバズーカ砲を渡されているような気分である。使えないよ! という。」っていうのに一番笑った。2017/10/19

深夜

15
固有名詞を一切排した、「純粋に物語の中で起こっている事のみ」について語った、全く新しい批評本。純文学作家の著者らしい斬新な切り口で、映画の違う見方を示していただいた。2017/06/27

yyrn

10
2時間で色々なことをお手軽に(受動的に・時には食べながらでも)体験できる映画は大好きだ。面白い映画、つまらない映画、色々あるが、観た映画について一言いいたくなるときがある。特に、こんな本を読んだ後では。まあ、好き勝手なことを色々語っている本で、少し前の映画が数多く取り上げられているので懐かしく読んだが、325ページ中、最後の100ページは索引と好きな映画の寸評がダラダラと書き連ねてあるだけなので、これで1,890円はないよねと思った。これなら私の読メの方がまだマシではないか、とも思うのだった(笑々)2018/06/26

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