2050年の世界―英『エコノミスト』誌は予測する

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  • サイズ B6判/ページ数 429p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163755007
  • NDC分類 304
  • Cコード C0098

出版社内容情報

グローバルな一流誌英エコノミスト誌が、総力をあげ、科学、政治、人口、経済、女性、などの20の分野で2050年までの世界を予想2050年日本のGNPは韓国の半分になる。

目次

はじめに 2050年までを見通すことで現在を理解できる

第1部 人間とその相互関係

第1章 人口の配当を受ける成長地域はここだ
世界的な出生率の低下は、人口動態で突出した出っ張りの世代を生み出し、その世代が労働年齢に達する地域は急成長し、リタイアする被扶養世代になったときに、成長は止まる。

第2章 人間と病気の将来
高齢化と肥満が世界的な趨勢となり、途上国にも慢性疾患に苦しむ人が増える。急速な都市化もそれを後押しする。一方で、医療技術の進歩は疾病の治療法に革命をもたらす。

第3章 経済成長がもたらす女性の機会
過去40年、先進国でめざましい発展を見せた男女同権。今後は、BRICsの新興国で、経済成長の必要から女性の機会はより開かれる。が、中東などでは時間がかかるだろう。

第4章 ソーシャル・ネットワークの可能性
常時接触と常時オンライン、ソーシャル化されたスーパークラウドの世界は、車や電化製品などにも搭載される。一方で一社会支配に対する懸念も強まり、政府の規制が予想される。

第5章 言語と文化の未来
グローバル化と最新技術は文化に影響を及ぼすだろう。しかし、人々の嗜好には地元色がいつまでも残り続けるだろう。英語の一極支配は続き、中国語は世界言語とはならない。

第2部 環境、信仰、政府

第6章 宗教はゆっくりと後退する
経済発展で人々は宗教を相対化する傾向にある。2050年には、世界の信仰者の数自体は増えているが、原理主義的勢力は退潮し、最終的には地球を受け継ぐのは無宗教の勢力だ。

第7章 地球は本当に温暖化するか
地球は、温暖化することは間違いないが、それがどの程度の温暖化になるのかは、不確定要素が多く、判断が困難。温暖化の条件がそろうとそれを修正するには時間がかかる。

第8章 弱者が強者となる戦争の未来
中国の台頭、技術の拡散、新しい形のテロ戦争などでアメリカの超軍事国家としての優位性は、さまざまな領域で崩れ始める。そうした中で、核戦争の危険は冷戦時代以上に高まる。

第9章 おぼつかない自由の足取り
民主主義は、先進国において縮小し、新興国において亢進するだろう。ツイッターなどウェブ世界の進展は、民主化に一定の役割をはたすが、民主化された後の影響は限定的だ。

第10章 高齢化社会による国家財政の悪化をどうするか
世界的な高齢化によって、国家には年金や保険医療についての国民との約束を果たす余裕がなくなってくる。が、市場経済の一定の導入による効率化など「改革」の打つ手はまだある。

第3部 経済とビジネス

第11章 新興市場の時代

第12章 グローバリゼーションとアジアの世紀

第13章 貧富の格差は収斂していく

第14章 現実となるシュンペーターの理論

第15章 バブルと景気循環のサイクル

第16章 次なる科学

第17章 苦難を越え宇宙に進路を

第18章 情報技術はどこまで進歩するか

第19章 距離は死に、位置が重要になる

第20章 予言はなぜあたらないのか

謝辞
解説 船橋洋一

内容説明

一九六二年に日本の経済大国化を予測し、見事に的中させたグローバルエリート誌が、今後四〇年を大胆に予測。ビジネスに、教育に、あなたの未来に関するヒントが満載。

目次

第1部 人間とその相互関係(人口の配当を受ける成長地域はここだ;人間と病気の将来;経済成長がもたらす女性の機会;ソーシャル・ネットワークの可能性;言語と文化の未来)
第2部 環境、信仰、政府(宗教はゆっくりと後退する;地球は本当に温暖化するか;弱者が強者となる戦争の未来;おぼつかない自由の足取り;高齢化社会による国家財政の悪化をどうするか)
第3部 経済とビジネス(新興市場の時代;グローバリゼーションとアジアの世紀;貧富の格差は収斂していく;現実となるシュンペーターの理論;バブルと景気循環のサイクル)
第4部 知識と科学(次なる科学;苦難を越え宇宙に進路を;情報技術はどこまで進歩するか;距離は死に、位置が重要になる;予言はなぜ当たらないのか)

著者等紹介

船橋洋一[フナバシヨウイチ]
日本を代表するジャーナリスト。歴史を動かした国際的な事件や合意の舞台裏とその歴史的意味を、各国の政権中枢にまで入り込んで、描き出すという手法を得意とする。通貨交渉の舞台裏を追った『通貨烈烈』(1988年吉野作造賞)、90年代の日米同盟の質的変換をうきぼりにした『同盟漂流』(1998年新潮学芸賞)、2000年代の朝鮮半島核危機をめぐる六カ国協議を多面的に描いた『ザ・ペニンシュラ・クエスチョン』(2006年)などの著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

98
かなり昔、ローマクラブが出した報告書が評判になったことがあります。環境問題や資源問題を主に論議していて警告を与えていたものです。若干はあたっているのですが、それほど深刻にはまだなっていない気がします。この本も比較的楽観論が先行していますが、インドと中国がそんなに大国に返り咲くのでしょうか?それにしてもしっかりとした予測がなされている感じがします。日本の場合は官庁がこのような仕事をするのでしょうね。2016/08/14

Miyoshi Hirotaka

60
未来に起きることは不可測だが、これから先、最も確実なものは人口変化とグローバル化。貧しい国では貧困層が中産階級へと離陸し、豊かな国との格差は縮小に向かう。豊かな国では、国内の格差拡大で中産階級が劣化。高齢化に伴う医療費や年金の増大で財政は圧迫されるが、投票率が高く、既得権の多い高齢者の老害政治で改革が阻まれる。これを打開するためには、中産階級を育て、維持し、大いに稼がせる「中産階級大国」を目指すとともに若者の勤労意欲を刺激し、社会や政治参加に対するコミットメントを上手に引き出す賢い国になることが必要。2015/05/26

えちぜんや よーた

33
「政府のおサイフにもキリがあるんだから、打ち出の小づちのように 年金を出せないよ。何だったら、老齢年金の支給事由となっている、 〈65歳で高齢者〉っていう定義も、法律で書き換えちゃうよ!?」 P232 第10章「高齢化社会による国家財政の悪化をどうするか」を読メのコメント欄の制限文字数に合わせて圧縮要約するとこうなる。詳しくはブログまで!http://a-e-dkmemo.blogspot.com/2012/12/2050.html 2012/12/17

James Hayashi

28
2012年発行。カバーに1962年に日本の経済大国化を予測とあるが、ある程度物の見方ができる人なら大方予測はついたはず。40年後を予測というが、10に1つでも当たれば大きく報道するに違いない。現在との大きな違いは日本の後退、中国の停滞、インドとアフリカ勢の躍進。良い点は章ごとのまとめが付いており全文を読まず理解できる。悪い点は多くの指標が表になっているが縦軸の指標の数値がはっきりしていないものが多い事と、あまり意味をなしていないものまで載せている。2017/10/12

Bashlier

19
5/5 2012年に書かれた経済未来予測本。米国をはじめとする先進国成長率がリーマンショックからようやく立ち直り、プラス転換し始めた頃だ。本書の意見は明解、インドやブラジルに代表される新興国が先進国に追いつき、追い越す時代を迎えるというもの。先進国は高齢化による財政負担増で没落するとみる。ただし、アメリカは先進国内では別格で、人口が若い上に増加し続けるため安定成長が続く。各種データが豊富で、主張に適合するものも反対するものも整然と並べられる。初読から4年経過したが、投資の長期展望を持つのに役立つ良書。2016/10/23

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