世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち

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  • サイズ B6判/ページ数 388p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163730905
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

出版社内容情報

世界中が、好況に酔っていた2000年代半ば、そのまやかしを見抜き、世界経済のシステム自体が破綻する方に賭けた男たちがいた。

内容説明

世界中が、アメリカ発の住宅好況に酔っていた二〇〇〇年代半ばそのまやかしを見抜き、世界経済のシステム自体が破綻するほうに賭けた一握りのアウトサイダーたちがいた。難攻不落の鉄壁のまやかしを演出するのは、ゴールドマン・サックスやリーマン・ブラザーズなどの投資銀行ムーディーズなどの格付け機関に、米国政府。彼らに挑んだその大相場を人は、「世紀の空売り」と呼んだ。『マネー・ボール』を超えた痛快NF。

目次

序章 カジノを倒産させる
第1章 そもそもの始まり
第2章 隻眼の相場師
第3章 トリプルBをトリプルAに変える魔術
第4章 格付け機関は張り子の虎である
第5章 ブラック=ショールズ方程式の盲点
第6章 遭遇のラスヴェガス
第7章 偉大なる宝探し
第8章 長い静寂
第9章 沈没する投資銀行
第10章 ノアの方舟から洪水を観る
終章 すべては相関する

著者等紹介

ルイス,マイケル[ルイス,マイケル][Lewis,Michael]
1960年ニューオリンズ生まれ。プリンストン大学から、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスに入学。1985年ソロモン・ブラザーズに職を得る。ちょうど、ソロモンが住宅ローンの小口債券化を開発した時期に立ち会い、その債券を売ることになった。その数年の体験を書いた『ライアーズ・ポーカー』で作家デビュー。金融ノンフィクションの古典となった。2008年のリーマン・ショックを引き金とする世界恐慌のさなか、この恐慌を予測して大相場をはった一握りの男たちのリストを入手

東江一紀[アガリエカズキ]
1951年生まれ。北海道大学卒。フィクションからノンフィクションまで、千差万別な原著を訳す(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

249
中々最後まで読むのに悪戦苦闘したが、空売りでそこまで儲け抜けるのがすごかった。この行為の行き着く先がリーマン・ショックとか実際の経済に影響を与えるまでになるんだなぁ。マイケル・ルイスの話はマネー・ボールから経済のノンフィクションとしてとても面白く読めるから好きだな。2016/09/27

honyomuhito

55
ダメだ、いくらなんでも9割型書いてあることの意味がわからない本読んじゃあ。 サブプライムローンの破綻を予想して大相場をはった男たちの話。予想をした男たちはみんな変人ばっかりだった、までは読めた。 面白くなくはないが、いかんせん私の稚拙な金融知識では理解が追いつきませんでしたとさ。そのうちもう少し金融の勉強して読み直すか。2018/09/11

R

25
サブプライムローン、モーゲージ債とはなんだったのか、いまさらながらに教えてくれたような本でした。副題の通り、主役はその破綻に賭けた男たちで、それぞれの人生と人間性と生き方を掘り下げていて、興味深い一冊でした。濃い内容に満足しつつも、最終盤に語られた、ここに描かれた競い合った男たちは、それぞれ少なからず儲けを手にして舞台から去ったというのが大変興味深い。誰が負けたって、この場に立たず、ただ生きてた人かと思うと、怒りにも似たものを覚えました。面白かった。2015/11/06

かんやん

22
低所得層向けのローンを組んで、それを債券化し、その中の劣悪なものを合成して売り捌く。更に保険をかける。ショート(空売り)というのは、ここでは保険を買うということ。格付け会社の無能・無責任にも驚くが、大手投資会社のトレーダーがどのような取引をしているのか、経営陣は把握せず、トレーダー自身が自分の仕事を理解していないという狂騒。ウォール街の社会主義者アイズマンの傍若無人ぶり、アスペルガー症候群で隻眼の投資家バーリの孤独。彼らの闘いに胸が熱くなった。遂に破綻が現実化したとき、紛れもない勝利なのに、あまりに苦い。2018/01/30

baboocon

22
「腐ったウォール街を、売り叩く!」そんな台詞が思わず浮かんでくる、抜群の一冊でした。世界経済を大混乱の渦に巻き込んだ米国のサブプライムローンが破綻することに賭けて勝利を収めた数組のヘッジファンドマネージャー達を主役に描かれたノンフィクション。ウォール街の投資銀行の腐敗ぶり、格付機関の無能ぶり、空売りをしかけたマネージャー達の葛藤、が克明に描かれています。複雑なCDSやCDOといった金融派生商品の説明もわかりやすく、不透明な債券市場の相対取引の様子も垣間見ることができ興味深かったです。2011/02/06

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