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磯崎新の「都庁」―戦後日本最大のコンペ

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  • サイズ B6判/ページ数 476p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784163702902
  • NDC分類 526.31
  • Cコード C0095

内容説明

「ぶっちぎりで勝とう!ぶっちぎりで勝とう!」連呼する建築界の天皇・丹下健三。そのかつての師に、腰痛・腹痛・大スランプ中、満身創痍の磯崎新が、闘いを挑んだ!1985年、バブル前夜の東京で行われた新宿の新都庁舎案コンペ(設計競技)。磯崎新が提出した幻の「低層案」、そのキーワードは「広場」と「錯綜体」だった…。建築界の知の巨人の夢と格闘の軌跡を追う、建築ノンフィクションの大作。

目次

第1章 東京大戦
第2章 ぽんこつエリート
第3章 右往左往漂流記
第4章 帝国の逆襲
第5章 磯崎新の帰還
第6章 錯綜体
第7章 冬の王
第8章 遡行
第9章 反撃
第10章 都会のマジックアワー
エピローグ 建築喜劇

著者等紹介

平松剛[ヒラマツツヨシ]
1969年、東京に生まれる。1992年、早稲田大学理工学部建築学科卒業。1994年、同大学院修士課程修了。1994~98年、木村俊彦構造設計事務所勤務。2001年、『光の教会 安藤忠雄の現場』で、第三十二回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

エリナ松岡

11
『光の教会』のレビューで結構高評価だったのでこちらも読んでみました。主役が負けたコンペを主題にするということでまず「おっ」となりますが、さらに読んでびっくり戦後日本の建築業界の総括のような内容でした。前作同様、建築・建築業界に関するウンチクと皮肉がたっぷりで文句なしに面白いです。ちょっと詰め込みすぎな気もしないでもないですけど。著者にはぜひ近いうちに新作出してもらいたいです。今度は海外勢、例えばザハ・ハディッドなんかダメですかね。2016/11/25

8
いまさらですが、図書館で借りて、後半のみ読んでみました。(余談になりますが、あの都庁のコンペは、学生の時に模型の展示されていたのを観て、丹下さんの模型の出来に驚いたのと同時に、磯崎さんの模型がなんであのようなボリュームの読み間違えのような方向に進んでいったのかずーっと、疑問だったので…)2017/07/01

Koki Miyachi

6
磯崎新の有名な都庁コンペのメイキング・オブ。友人のアーティストが「面白いよ」と言って貸してくれた。都庁のコンペ案をつくるプロセスと共に、建築家としての地位を確立するまでの歴史も描かれている。師 丹下健三と、丹下のパトロン岸田日出刀の関係や、丹下研にいた頃、建築に対する考え方などメディアを通して知る以上に生き生きとした磯崎新を知ることができる。建築学科卒の筆者の文章は、設計を知悉している事がよく分かり、自分にはすっと入ってくる。昔のコンペ話ではあるが、建築設計が何たるかを知る意味で一般の人にも面白いと思う。2013/03/27

ゴロチビ

4
「光の教会」がとても面白かったし、こちらも評判が良かったので読んでみた。でも長かった。磯崎新だけでなく丹下健三、更には日本の建築史の概略を、素人にも分かりやすく様々なエピソードで紹介するような趣き。考えてみたら都庁なんて見た事ないや、という自分にとってはそういうエピソードの方が面白かった。イサム・ノグチの原爆公園モニュメントにまつわる裏話とか、大阪万博での岡本太郎さんとか。また、建築コンペに関わる裏方さんの仕事、写真撮影や模型作り、刷り等の重要性を知れたのは良かった。石元泰博の「桂離宮」を見たくなった。2021/03/26

nalo

3
「えっ都庁は丹下健三だよね・・・?」と思ったら、今まで見たことのない「コンペの負けた案」についてのドキュメンタリー。巨大な公共建築が、建築家の発想、建築史、昭和の時代背景、政治、文化をミックスしながら生まれてくる様がとぼけた口調で語られる。まるでその場にいたような建築家とスタッフの描写も「光の教会」と同様にとても楽しい。2011/03/30

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